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柏Wショック…悪夢の逆転負け

[ 2008年4月27日 06:00 ]

<川崎F・柏>試合前、サポーターに挨拶する柏イレブン

 住居侵入と窃盗容疑で日本代表候補の所属選手(26=当時19)が逮捕された柏が、悪夢の逆転負けを喫した。2点のリードを守りきれず、川崎Fに2―3で敗戦。試合終了直後にはU―23日本代表候補のFW李忠成(22)、小林祐三(22)がそろって退場処分となり、まさに泣きっ面にハチとなった。首位の名古屋は東京Vに0―2で敗れ、今季初黒星を喫した。

 【柏2-3川崎F】同僚が逮捕されるというショックを払しょくするどころか、さらなる悪夢が待っていた。逆転負けを喫した直後、1度警告を受けていたDF小林が村上主審に異議を唱えて再びイエローカード。主審がレッドカードを出そうとしたところで、それを止めに入ったFW李の行為が侮辱と見なされ、一発退場となった。

 「チームに迷惑をかけた。レッドをもらったのは初めて。二度としないようにしたい。痛みが分かった」。李は反省を口にしたが、時すでに遅し。逮捕された日本代表候補選手に続き、次節はU―23日本代表候補の2人も出場停止となった。

 負け方も最悪だった。前半26分、逮捕された選手が入るはずだったトップ下の“代役”として出場したMFアレックスが先制ゴール。40分にはDF小林が25メートルのミドル弾を叩き込んだ。だが、後半に足が止まり、踏ん張りきれずに3失点。石崎監督は「Jリーグ、サッカー界に迷惑をかけて申し訳ない。そういうこともあって勝ちたかったが…。DFラインが下がってしまった。悔しい試合」と唇をかんだ。

 逮捕から一夜明け、クラブには100件近いメールが届いた。批判の書き込みも多数あったが、アウェーの等々力に駆けつけたサポーターは「今こそ一心同体」という横断幕を掲げて選手を勇気づけた。それでも、選手は期待に応えられなかった。クラブ幹部は今後の対応についてのシミュレーションを開始したが、この日は兵庫県警からの報告がなかったため、河西社長は「いろいろな影響が考えられるから、Jリーグと相談しながらやっていきたい」と話すにとどまった。ピッチ内外で、柏が苦境に追い込まれた。

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2008年4月27日のニュース