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被災地は反発「そんなことを言ってしまって大丈夫なのか」

[ 2013年9月9日 06:00 ]

2020年五輪開催地「東京」に決定

 安倍首相の「汚染水完全ブロック」発言に、福島の漁業関係者や識者からは批判や疑問の声が相次いだ。

 福島第1原発で収束作業に当たる30代の男性作業員は「そんなことを言ってしまって大丈夫なのか」と指摘する。地上タンクの設置に携わる作業員仲間からは「簡単に解決しそうにない」と聞かされている。「廃炉までこれから何十年もかかる。発言には違和感がぬぐえない」と強調した。

 福島県いわき市の漁師、吉田久さん(62)は「国の対策が後手後手だったから汚染水漏れは悪化した。“国を挙げて対応するので安全だ”との主張には違和感がある」としながらも「東京開催は世界から(福島を)認めてもらえたようで、多少は救われた」とも話した。また、京都大原子炉実験所の小出裕章助教(原子核工学)は「何を根拠にコントロールされていると言えるのかが分からない。あきれた。安易な発言をしても、約束を破ることになるだけだ」と厳しく批判した。

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2013年9月9日のニュース