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平岡「逃げていたら駄目 今に見ていろよと全部を受け止めた」

[ 2012年7月29日 06:00 ]

ヴェルデに1本勝ちした平岡(左)はほえる
Photo By スポニチ

ロンドン五輪柔道男子60キロ級

 4年前の屈辱は一度たりとも忘れようとしなかった。平岡は並々ならぬ執念を燃やし続け、待ち焦がれたロンドンの舞台で輝いた。五輪3連覇の野村忠宏(ミキハウス)を抑え、初の代表となった北京五輪。左膝、肋骨と故障し初戦敗退。当時23歳の初挑戦はたった5分で幕を閉じ、痛烈な非難を受けた。立ち直る気力すら失いかけていた。

 そこにシドニー五輪金メダリストの井上康生氏(現日本男子コーチ)からメールが届いた。激励と柔道を続けるように勧める内容。これで生まれ変わった。「逃げていたら駄目だ。今に見ていろよと全部を受け止めた。とにかくロンドンで燃え尽きると決めた」という。自宅の壁に「ロンドン優勝」と記した大きな紙を貼り、この日に照準を合わせてきた。意地と執念の集大成だった。

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