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目を疑う柔道女子の不振 金6個は泡と消える

[ 2012年7月29日 23:16 ]

 金メダル量産が期待される柔道の日本女子が最悪の滑り出しで最大6個にまで掲げた壮大な目標は泡と消えた。特に盤石と思われた48キロ級の福見、52キロ級の中村が表彰台にすら届かない事態は、日本人でなくても目を疑ってしまう。

 この2階級は2009年の世界選手権から3年連続で日本勢が頂点に立ち続け、1カ国・地域2人代表制となった10年以降は2年続けて日本人同士が決勝で対戦。関係者によると、昨年の世界選手権では外国勢から「女子の軽量級は日本ばかりが勝って面白くない」との声が起きたほどだ。

 園田隆二監督はロンドン入りする前から福見、中村の2人を「二枚看板」と評し、絶対の信頼を寄せていた。「福見に万が一のことがあっても(中村)美里がきちっと取ってくれる。逆にこの二つで落とすとかなり厳しい状況に追い込まれる」と話していた。しかし2人はともに研究されて組み手争いで敗れ、本来の柔道とはかけ離れた内容。最悪のシナリオが現実のものとなった。

 今回の日本勢は30日に登場する57キロ級の松本薫(フォーリーフジャパン)までが金メダルを確実視されていた。大きな重圧を背負う松本が負の連鎖に巻き込まれるようなことになれば…。金メダル数は日を追ってゼロに近づく可能性が高まる。これから登場する5人がそろって初出場組というのも不安を抱かせる。(共同)

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2012年7月29日のニュース