【マイルCS】ソダシ×吉田隼 人馬一体で絆の集大成!坂路2F自己ベスト「いい状態で臨める」

[ 2022年11月17日 05:30 ]

吉田隼人を背に坂路をブライトサイン(左)と併せ馬で追い切るソダシ
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 秋のマイル王決定戦「第39回マイルCS」(20日、阪神)の追い切りが16日、東西トレセンで行われ、G1・3勝を挙げる白毛馬ソダシは吉田隼人(38)を背に坂路で抜群の伸びを披露した。前哨戦・府中牝馬Sは頭差2着に敗れたが、今回は4戦4勝と負けなしの芝マイル戦。人馬一体の走りで頂点の座を目指す。同レースの出走馬は17日に決定する。

 これぞ人馬一体。白毛馬ソダシは吉田隼を背に坂路を駆け上がった。先導役ブライトサイン(2歳1勝クラス)を3馬身追走。意思疎通ができて我慢の利いた走り。残り400メートルからペースを上げ、馬なりで並びかけるとゴール前はグイッと前へ。全体時計4F(800メートル)52秒3で2馬身先着した。ラスト2F(400メートル)23秒7は自己ベスト。吉田隼が好感触を口にする。

 「リードホースを見ながらサラッと。馬の行く分だけを伸ばした感じ。いつも調教は同じような時計で走ってくる。今回も不安なく、いい状態で臨める」

 前哨戦・府中牝馬Sは道中5番手から残り200メートルで先頭に立った。ゴール前でイズジョーノキセキに頭差かわされ2着惜敗も、勝ち馬との重量2キロ差を考えれば負けて強し。鞍上は「ペースが流れそうだなと思ったので、まだ我慢してくれ!という感じ。折り合いも上手につけられていた。苦しくなりながらも最後まで頑張ったと思う」と振り返る。

 20年7月函館デビューから2年4カ月。吉田隼とソダシは苦楽をともにしてきた。デビューから乗り替わりなしで14戦目は現役G1馬で最長。思い通りの結果が出なかった時もある。それでも真剣に向き合うことで着実に人馬の絆は深まった。

 「新馬戦から乗せてもらっていて、ちょっと我慢しようとすると頭を振るそぶりや口を割るところ、折り合いを欠く部分もあったが今ではだいぶ大人になったのもあるし、ハミ受けも安定している」

 アイドルホースの前には、サリオス(ムーア)、シュネルマイスター(ルメール)、セリフォス(レーン)と外国人騎乗の強豪が立ちはだかる。腕は確か。だが、吉田隼にはソダシと積み上げてきた実績と経験、何より人馬の絆がある。「男馬が交じるし、3歳の勢いある馬もいる。強いメンバーがそろったけど、ソダシの力を信じて頑張りたい」と決意をにじませた。

 芝1600メートルはG1・3勝を含む4戦4勝。「できれば奇麗な馬なので奇麗な馬場で。(阪神芝1600メートルは)ソダシと勝ってきた舞台。自信を持って臨める」。白毛馬初のG1優勝(阪神JF)、クラシック制覇(桜花賞)。思い出がたくさん詰まった最高の舞台で、アイドルホースが最高の輝きを放つ。

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