【岸和田・G1高松宮記念杯】古性 魂の地元V!単騎でねじ伏せG1通算3勝目、近畿の仲間に感謝

[ 2022年6月20日 04:59 ]

高松宮記念杯を制し、長谷川穂積さん(右)と記念写真に納まる古性
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 古性が地元G1制覇――。「第73回高松宮記念杯」の決勝戦は19日、岸和田競輪で行われ古性優作(31=大阪)が優勝。優勝賞金3532万円(副賞含む)を獲得した。高松宮記念杯優勝は初めて、G1優勝は今年2月の取手全日本選抜以来、通算3回目となった。

 ゴール直後にこん身のガッツポーズ。ウイニングランで古性は、ファンの声援に何度も最高の笑顔で手を上げ応えていた。

 「選手紹介の時の声援が凄くてジーンときました。優勝したら泣くなと思ったけれど、ヨッシャの気持ちが泣くのを超えました」

 終わってみれば地元エースの完勝で大団円だが、そこまでの道のりは決して平たんなものではなかった。5月日本選手権以後、体と自転車がマッチしてない状態が続き、直前には股関節を痛めて思うような練習ができなかった。地元開催のプレッシャーはもちろん「脇本さんがいない時でも結果を出すことが求められる」と重圧は半端なものではない。その背中を押してくれたのが近畿地区の仲間だった。初日の野原、2日目、3日目の岡崎が気持ちの入った走りで王者を引っ張る。「ラインの力で決勝に乗せてもらった。あとは自分がすべての力を出し切るだけでした」と感謝の言葉も忘れない。

 この優勝で獲得賞金は1億円をオーバーして脇本に続く2位に。今年すでにG1・2Vでグランプリ王者の責任をしっかりと果たしている。「今のところは100点です」と話すが勝負に懸ける気持ちに少しもかげりはない。「一戦、一戦これが最後だと思って全力を尽くすだけです」とキッパリ。西武園オールスター(8月9~14日)ではG1に帰ってくる脇本とそろい踏みの予定。最強を誇る近畿両者が、今後もビッグレースの主役になる。

 ▽決勝VTR スタートは諸橋と成田が出るが諸橋。郡司―諸橋―小松崎―佐藤―成田―古性―山田―荒井―園田で周回。残り2周から山田―荒井―園田が上昇して前へ出るが、郡司―諸橋が内を突いて再度前へ。打鐘から小松崎―佐藤―成田が仕掛けると郡司も踏み込む。小松崎が先頭に立つと郡司は佐藤の内で粘る。最終バック6番手から古性が捲ると山田―荒井―園田が続く。古性が押し切り優勝。

 ◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府大阪市出身の31歳。清風高卒。11年7月プロデビュー。通算成績は920戦275勝。通算取得賞金は6億134万円。主な優勝は第64回オールスター(21年)、グランプリ2021(21年)、第37回全日本選抜競輪(22年)、第73回高松宮記念杯(22年)。1メートル68、77キロ。血液型O。

 《目標クリア》今大会4日間の売り上げは90億9932万9800円。目標の90億円をクリアした。

 《次走》優勝した古性優作はG3久留米記念(25~28日)、2着の山田庸平はG3小松島記念(30日~7月3日)、3着の園田匠はG2玉野サマーナイトフェスティバル(7月16~18日)。

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