【取手・G1全日本選抜】古性 イン強襲V!一瞬の隙突いた、昨年のGP王者が22年もリード

[ 2022年2月24日 05:30 ]

G1全日本選抜を制した古性優作
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 今年最初のG1「第37回全日本選抜競輪」が23日、取手競輪場で行われ、昨年の静岡グランプリを制した古性優作(31=大阪・100期)が最終コーナーからインを突いて強襲V。優勝賞金3213万円を手にした。古性のG1優勝は昨年のオールスター(いわき平)以来で通算2度目。浪速のニュースターが22年最初のG1覇者に輝き、グランプリ王者の貫禄と底力を見せつけた。

 盤石の古性時代が来た。寒風吹く取手でグランプリ覇者は強烈にアピールした。「良かったのは結果だけ。内容は良くなかった。少し悔しい。この優勝には全く満足できていない」。お立ち台で古性は真の王者と思える言葉を口にした。

 序盤は単調だった。最初の勝負どころである赤板でも、打鐘を迎えても動きはない。正攻法の太田が打鐘すぎに腹をくくって踏み上げる。並びに変動がないまま最終ホームに突入した。「太田君が前になったので新田さんからレースが動くと思っていたが…。想定外のレースだった」

 絶好の3番手。だが、脚は意外にたまらなかった。ただ、心は冷静だった。古性の上を最終バックで新田が捲り上げた。「あのカカリで新田さんが来るとは思わず、びっくりした。前の松浦君も余裕がありそうで“どれだけ強いねん”って思っていた」

 前の松浦が2センター番手捲りで新田を合わせにかかり、直線入り口で最小限のヨコの動きでけん制を入れる。その一瞬の隙をグランプリ王者は見逃さなかった。「とっさの判断。あそこしかなかった」。最後は松浦、新田を封じ切った。

 昨年は2億円超えの賞金王。だが、古性にはおごりのかけらもない。「調子は良くなかったが気持ちで勝てた。グランプリ切符を手に入れたが気を緩めず、内容も結果も最高と思えるようなレースを。そのためにもしっかりと脚を磨きたい」。王者の快走は続きそうだ。

 ▽決勝VTR 松浦がスタート。太田―松浦―古性―浅井―新田―佐藤―成田―深谷―平原で周回を重ねて赤板。一列棒状のまま打鐘を迎えると太田が踏み込んで先行態勢に入る。深谷と平原は後方不発で5番手の新田が最終バックから捲る。松浦が合わせて踏み込む。松浦に続いた古性は最終4角で松浦の内を突いて直線勝負。古性が松浦に踏み勝って優勝。松浦2着で外を踏んだ新田3着。

 【次走】優勝した古性と3着新田は3月3~6日の名古屋記念。2着の松浦は同18~21日の宇都宮ウィナーズC。

 ◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府出身の31歳。清風高卒。11年7月プロデビュー。通算898戦270勝。通算取得賞金は5億3943万円。主な優勝は第64回オールスター(21年)、グランプリ2021(21年)、第37回全日本選抜競輪(22年)。1メートル68、77キロ。血液型O。

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2022年2月24日のニュース