【菊花賞】42年ぶり阪神開催 ステラヴェローチェが晴らすソダシの無念

[ 2021年10月18日 05:30 ]

ステラヴェローチェ
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 クラシック最終戦「第82回菊花賞」は79年以来、42年ぶりに阪神で行われる。皐月賞馬エフフォーリア、ダービー馬シャフリヤールが不在のラスト1冠。主役を張るのは春に皐月賞、ダービーと続けて3着のステラヴェローチェ(牡=須貝)だ。僚馬ソダシが2冠を懸けた秋華賞で10着完敗。同期の無念を晴らすべく、ラストクラシックに挑む。

 須貝厩舎で“同じ釜の飯”を食ってきたソダシが秋華賞で10着完敗。同期のヒロインが寂しげに目を伏せるのを見てステラヴェローチェの闘志に火がついたのではないか。しかも鞍上はソダシと同じ吉田隼。菊花賞は負けられない戦いになる。

 春は皐月賞、ダービーとも3着。勝ち馬に冷や汗をかかせるところまでいかなかった。しかし、夏休みを挟んで迎えた神戸新聞杯。春とは違ったステラヴェローチェがいた。18キロ増。トモ(後肢)はパンと膨らみ、眼光は鋭くなっていた。大歓迎の不良馬場。四肢に水かきでも着いているのかという伸び伸びとした走りでダービー馬シャフリヤール(4着)を一蹴した。

 堂々、主役として臨む最後の1冠。1週前追いの動きも素晴らしかった。吉田隼を背に栗東CWコースでメガゴールド(3歳1勝クラス)と併せ馬。3馬身後方からゆっくりと進む。折り合いはぴたりだ。直線半ばで僚馬に並ぶ。瞬時にかわした。容赦なく前へ。6馬身先着してみせた。

 吉田隼は語った。「折り合っていたし、最後の反応も良かった。スローのダービーでも折り合えたからね。今回は3000メートル。息を入れながら運びたい」

 須貝師も順調な仕上がりに目を細める。「これだけ動けている。順調に来ているからこそ、負荷をかけることができる。道中で力むこともなかった。前走の18キロ増は成長分と捉えてもらっていい」

 バゴ産駒といえば19年秋華賞を手にしたクロノジェネシス。3歳秋の成長が約束された血統だ。さらには10年菊花賞馬ビッグウィークもいる。スタミナは保証付きだ。無念のソダシの分まで、今週はステラヴェローチェが阪神で躍動する。

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2021年10月18日のニュース