【阪神牝馬S】デゼル 剛脚さく裂、G1へ弾みの重賞初制覇

[ 2021年4月11日 05:30 ]

ゴール前で差し切ったデゼル(中央)(撮影・亀井 直樹)
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 阪神競馬場で10日行われたG2「第64回阪神牝馬S」は、1番人気のデゼルが豪快に差し切り重賞初V。優先出走権が与えられたG1ヴィクトリアマイル(5月16日、東京)の有力候補に浮上した。

 絶好調男・川田に導かれたデゼルが直線外から伸びてきた。馬群からは実績馬マジックキャッスルも浮上。同じ社台レースホースの勝負服2頭の一騎打ちを、首差しのいでゴールに飛び込んだ。G1連勝(高松宮記念→大阪杯)を含む今年JRA重賞8勝目を挙げた川田が勝利をかみしめる。

 「しっかり自分の脚を使ってくれました。独特の走り方をする馬ですが、重賞を勝ってくれて能力の高いところを証明してくれましたね」

 後方からのスタートになったが、焦らず徐々にポジションを上げた。直線手前でマジックキャッスルの外から馬体を併せ、進路を確保。右ステッキで促すとグングン加速。マークした上がり3Fは32秒5。究極の瞬発力勝負を制した。

 デビューは昨年3月の未勝利戦。桜花賞には間に合わなかったが、トライアルVからオークスに参戦。2番人気に支持されるもデアリングタクトの前に11着に敗れた。秋も順調には使えなかったが、ここにきて本格化。友道師は「体質の心配がなくなり調教をバンバンできるようになった」と成長に目を細める。

 ヴィクトリアマイルの優先出走権を手にして堂々とG1の舞台へ。川田は「距離的にも大丈夫だし、左回りに替わっても何の問題もないです」とジャッジした。鞍上は同じ舞台で行われる、11日の桜花賞で同じ勝負服のエリザベスタワーで参戦。絶好調男が春のG1戦線を盛り上げる。

 ◆デゼル 父ディープインパクト、母アヴニールセルタン(母の父ルアーヴル)17年2月18日生まれ 牝4歳 栗東・友道康夫厩舎所属 馬主・(有)社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績7戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億1236万円。馬名の由来はフランス語で翼

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2021年4月11日のニュース