4月福島開催見合わせ、新潟で施行へ 2月13日地震で施設損傷、安全確保を最優先

[ 2021年3月5日 05:30 ]

一部天井パネルが落ちている福島競馬場(JRA提供)
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 JRAが、4月10日スタート予定だった春の1回福島開催を見合わせる方針であることが4日、関係者への取材で分かった。福島競馬場は先月13日に福島、宮城で震度6強を観測した地震(福島市は震度6弱)で被災し、地下馬道などの施設が損傷。スタンドの天井パネルの一部が崩落するなど被害は大きかった。安全確保を最優先に、余震の可能性も鑑みて開催を断念する。

 11年3月11日の東日本大震災では、福島競馬は翌12年4月7日まで開催できず。11年の福島開催分は1回(春)と3回(秋)は新潟、2回(夏)は中山でそれぞれ施行された。今回も1回福島開催分は新潟で施行される見込み。積雪地区のため、芝の生育状況を考慮する必要があり、大幅な番組再編が行われることとなる。

 【震災時の競馬開催】
 ▼95年1月17日・阪神大震災 同21、22日の京都競馬が中止。翌週から開催を再開。大きな被害を受けた阪神競馬場での開催再開は同年12月2日に。宝塚記念は京都で施行した。
 ▼11年3月11日・東日本大震災 翌12、13日に予定していたJRAの開催は全て中止。西日本(阪神、小倉)は翌週以降再開したが、東日本(東京、新潟)での再開は4月23日。福島競馬場は翌12年4月7日に503日ぶりに再開。
 ▼18年9月6日・北海道胆振東部地震 ホッカイドウ競馬が同6、11~13、18~20日の計7日間の開催を中止。門別競馬場周辺の断水が続いたため。同25日から開催再開も電力状況を考慮してナイターではなく08年以来の昼間開催に。

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2021年3月5日のニュース