【フェニックス賞】ヨカヨカ生産、本田土寿さん、不安よりも楽しみ

[ 2020年8月12日 05:30 ]

本田土寿さん
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 熊本空港の近くに柵を巡らせた本田土寿牧場は、ひまわり賞を18年カシノティーダ、19年イロゴトシで連覇するなど、九州で最も勢いのある牧場だ。ヨカヨカは生産馬で初となる一般馬相手の新馬勝ち。場長の本田土寿さん(59)は「追い切りの動きをVTRで見て、“この動きなら”とは思ってましたが、いざ勝ったら家族で大にぎわいでした」とうれしそうに振り返る。今回は一気の相手強化だが、不安よりも楽しみの方が大きい。夢は膨らむばかりだ。

 「ここでいい結果が出ればグレードレースも視野に入ってくるし、そうなれば生産者みょうりに尽きますね。母系にファインモーションがいる血統、それに体形から見て、マイルまではもつと思ってるんですよ」

 現在は15頭の繁殖牝馬を所有している。種牡馬も積極的に導入しており、かつてはカンパニーやブラックホークをけい養。今年はロードバリオスの1頭だけだったが、来春からはアレスバローズが加わる。「アレスは先月、牧場に来ました。ディープの産駒だし、種牡馬のレパートリーが広がりましたよ」。目下の目標は“九州の枠を飛び越える馬”を送り出すこと。その夢をヨカヨカに託している。

 【昔は一大馬産地】九州産馬とは文字通り、九州で生産された競走馬。かつての南九州は一大馬産地だったが、戦後は北海道が中心となり規模が縮小。現在は北海道で種付けし、九州の牧場で出産するケースが増えている。主な活躍馬はゴールドイーグル(宮崎産、77年大阪杯、マイラーズC)、コウエイトライ(鹿児島産、阪神JS4勝など障害重賞8勝)、テイエムチュラサン(同、05年アイビスSD)など。

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