ルーキー秋山稔が肌で感じた憧れ武豊の「しっくり」感 「言葉で言えない」凄み

[ 2020年7月1日 05:30 ]

期待の若手騎手に聞く

秋山稔真騎手
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 目標はでっかく武豊!!夏に飛躍を誓う東西ヤングジョッキーの素顔に迫る新連載「期待の若手騎手に聞く」を今日から毎週水曜付でスタートする。第1回は今年デビューした秋山稔樹(18)。レジェンドジョッキーに憧れるルーキーは函館に滞在し、調教に汗を流す毎日だ。

 秋山稔の話し方はまさに明朗快活。ハキハキ、大きい声で冗談も交ぜつつ「昔からディベートが得意でした。小さい頃は“将来は弁護士だね”ってよく言われていました(笑い)」。

 そんな少年がジョッキーを志すきっかけになったのは父の影響。秋山稔は「父が競馬が大好きで中山競馬場によく連れて行かれた」と笑う。出身は千葉県。小学6年生の時の遠足も中山競馬場だった。「自然と競馬を意識する環境だった。なので両親も騎手になるのは応援してくれましたね」と当時を振り返る。

 同じくジョッキーを目指した兄の影響も大きかった。残念ながら兄は騎手の道へと進むことはできなかったが、今は北海道の育成牧場ファンタストクラブで馬に携わっている。「兄も応援してくれているのでその分も頑張りたいという気持ちがある。いつか、兄の手掛けた馬に自分が乗って勝つ。そうなると最高です」と秋山家としての夢を語った。

 3月15日に初勝利(中山1Rラブエスポー)を挙げ、ここまで3勝。夏はルーキーでただ一人、函館に滞在して競馬漬けの日々を送っている。「少しでもうまくなるために一頭一頭の馬の調教、レースを丁寧に乗りたい」。実際に乗ってみて凄みを感じた騎手は競馬学校時代からの憧れだった武豊と、藤田菜七子だという。「もう乗っている姿がしっくり来るというか…。言葉ではうまく言えないんですけど」。能弁なルーキーが初めて言葉に詰まる。今は少しずつ経験を積む時。いつか秋山稔の騎手論を聞いてみたい。

 ◆秋山 稔樹(あきやま・としき)2001年(平13)9月12日生まれ、千葉県出身の18歳。美浦・蛯名厩舎所属。3月1日にデビューし、同15日の中山1Rラブエスポーで初勝利。JRA通算82戦3勝(6月30日現在)。1メートル55、45キロ。血液型A。

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2020年7月1日のニュース