【オークス】忘れな草賞組を忘れるな!マイティー勝ち方覚えた

[ 2020年5月20日 05:30 ]

坂路でキャンター調整するウインマイティー
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 無敗馬対決が注目を集める今年のオークスだが、虎視眈々(たんたん)とG1獲りを狙っているのがウインマイティー。近10年で3勝と好結果を出している忘れな草賞をステップに、G1初挑戦Vに挑む。

 「Forget―me―not」。忘れな草を意味する英語には“私を忘れないで”という意味も込められている。オークスは王道路線の桜花賞組が強いが、「忘れな草賞」も忘れてはいけない重要ステップだ。 忘れな草賞の勝ち馬は、過去10年で3勝をマーク。昨年もラヴズオンリーユーが桜花賞組を負かして、オークス馬に輝いた。今年“忘れてはいけない”勝ち馬は、ウインマイティーだ。

 G1・6勝を挙げたゴールドシップの娘。芦毛の怪物と呼ばれた父とは同じ毛色だが、気性は荒々しかった父には似ていない。送り出す五十嵐師は「この子は気性も問題ないね。使うごとに体も増えて、競馬も覚えている。ここ2走の勝ち方にはこっちもビックリした。俺より、学習能力があるんちゃうか(笑い)」。

 中山に遠征したデイジー賞は直線で最内にできたスペースに飛び込み、差し切りV。桜花賞当日に雨が降る中で行われた忘れな草賞も内から力強く抜け出した。「馬混みも平気。前回は2000メートルでも、しまいは伸びていたし、距離は持ちそう。輸送も経験しているし心配していない」と舞台替わりにも不安はない。

 何より、仕上がりに太鼓判を押す。1週前はCWコースで6F78秒5の破格タイムをマークした。古馬のオープン馬でも、なかなか出ない時計だ。「速いところをやっても、ケロッとしている。これだけ負荷を掛けられるのは、ええこっちゃ。物凄く順調やねん。あとは無事に(今日の)最終追い切りを終えられたら」と気を引き締める。

 厩舎の先輩牝馬には05年阪神JFを3連勝で制したテイエムプリキュアがいる。「あの時も低評価(8番人気)だったな。雨のおかげやね。雨が降れば人気馬でもまともに競馬ができず、負けることもあるから」。当時はアーモンドアイの母フサイチパンドラ(3着)などを抑える大金星だった。

 東京の芝は高速決着が続くが、土曜まで下り坂の予報。道悪を苦にしないマイティーにとっては“恵みの雨”となりそうだ。連勝の勢いに乗る五十嵐厩舎の牝馬が再び、波乱を演出する。

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2020年5月20日のニュース