武士沢と“有終”アポジー 今度は種牡馬で魅せて

[ 2020年3月6日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・美浦=5日】先週の中山記念。ネットでひときわ話題になった馬がいた。「良いラストランだった」「種牡馬入りおめでとう!!」。ひたむきに逃げまくったマルターズアポジー(6着)だ。通算40戦目で引退戦。小田が堀井師をねぎらうと笑顔が返ってきた。「いい競馬だった。よく頑張ってくれました。しっかりケアして送り出したいと思います」

 実はアポジーはまだ美浦にいて、のんびり過ごしていた。日本各地を転戦し、16年福島記念、17年小倉大賞典、関屋記念V。藤田在子オーナーと厩舎スタッフの総意で「最後は重賞3勝を勝った武士沢騎手を」と最愛のパートナーが手綱を取った。6日、住み慣れた美浦を離れ、同オーナー所有の父ゴスホークケンもけい養されていた白馬牧場(北海道新冠町)へ旅立つ。2年前に急死した父のDNAを引き継ぐ大切な仕事が待つ。師は「大きなケガもなく丈夫でした。1頭でもアポジーに付けてくれる繁殖馬がいるといいね」。何度も◎を打ってきた小田も北海道に合いに行こうと誓った。

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2020年3月6日のニュース