【中山金杯】トリオンフ復活星!ミルコ“代打V弾”皇成負傷乗り替わりで急きょ手綱

[ 2020年1月6日 05:30 ]

デムーロ騎乗のトリオンフ(左)は松岡正海騎乗のウインイクシード(右)に競り勝ち中山金杯を制する(撮影・西川祐介)
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 20年中央競馬の開幕を告げる東西金杯が5日、中山&京都競馬場で行われた。中山メイン「第69回中山金杯」は三浦皇成(30)の落馬負傷で急きょ初コンビを組んだミルコ・デムーロ(40)騎乗の2番人気トリオンフが2番手から抜け出し、18年8月の小倉記念以来となる重賞3勝目。京都メイン「第58回スポーツニッポン賞京都金杯」は松山弘平(29)騎乗の3番人気サウンドキアラが5番手から伸び、念願の重賞初制覇を飾った。 レース結果

 災い転じて福となす。トリオンフの背には7Rで落馬負傷した三浦に替わり、M・デムーロの姿。調教にも乗ったことがないが初騎乗で最高の結果へと導いた。前半5F60秒2。Cコース替わりで突然時計が速くなった芝を考えればペースは緩い。逃げるブラックスピネルの2番手を機敏に確保すると、4コーナー手前から追いまくった。猛追するウインイクシードを退け、18年小倉記念以来、518日ぶりの復活白星でG3・3勝目を飾った。

 それでも殊勲の鞍上は神妙な表情。「三浦ジョッキーがかわいそうなことになって…。ケガしていないといいけど」。託された以上は全能力を引き出すのが任務。「金杯は乗り馬がいなかった。須貝先生から声を掛けられた時はうれしかった。前走(チャレンジC2着)は1年以上休みながら、いい結果。チャンスはある。思った通りでした」。暮れの交流G1東京大賞典(オメガパフューム)を勝ったが、JRA重賞制覇は昨年5月オークス(ラヴズオンリーユー)以来、実に8カ月ぶり。昨年後半は騎乗馬に恵まれず、1月からは美浦を拠点にすることを明かした直後のうれしいJRA重賞92勝目だった。

 須貝師も「(三浦)皇成は気の毒だったけどミルコが良さを引き出してくれた。出遅れたとしても持久戦に強いから前に行ってほしいとお願いしていた。(トップハンデの)58キロだけが心配だった」と代打で結果を出した鞍上に最敬礼。2日に死んだ母の父ダンスインザダークに後押しされるように完全復活を果たした。
 「無事ならこれくらいの力は持っている馬。脚元に不安を抱えているのでこの後が大事。何もなければ、上を目指したい」。指揮官はG2、さらにG1を見据えた。

 ◆トリオンフ 父タートルボウル 母メジロトンキニーズ(母の父ダンスインザダーク)セン6歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・桑田牧場 生産者・北海道洞爺湖町レイクヴィラファーム 戦績18戦7勝 総獲得賞金2億2624万2000円。

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