【凱旋門賞】外国馬ブルームで参戦決定「日本馬負かす!」

[ 2019年8月22日 05:30 ]

武豊騎手
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 世界最高峰の仏G1凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン)に武豊(50)が外国馬とのコンビで参戦することが21日、決定した。タッグを組むのは欧州No・1のエイダン・オブライエン厩舎の英ダービー4着馬ブルーム(牡3、父オーストラリア)。JRA馬主のキーファーズが同馬を購入したことで電撃オファーが実現した。武豊は「日本馬を負かしてやる!」と“らしく”意気込みを語った。

 武豊が外国馬で凱旋門賞参戦。競馬ファンを驚かせるビッグニュースが舞い込んだ。「今年は(騎乗馬が)ない、と諦めていた中でビッグオファーが届いた。この手があったか!という感じですよね。非常に光栄。凱旋門賞とジャパンCに騎乗できることになりました。今はワクワクしています」。21日朝の栗東トレセンで武豊は声を弾ませた。

 相棒に決まったのは今年の英ダービー4着馬ブルーム。重賞2勝を挙げており、欧州の3歳馬ではトップクラスの実績馬だ。管理するエイダン・オブライエン師は愛国の天才トレーナー。世界各国の主要レースを勝ちまくり、凱旋門賞も07年のディラントーマスでV。16年には勝ち馬ファウンドを筆頭に1~3着を独占した。「エイダンの管理馬には今まで一度も乗ったことがない。その馬で凱旋門賞に出走できるなんて普通はあり得ない。感謝しています」と武豊もビッグタッグ結成に目を輝かせた。

 電撃オファーが実現した背景には、クールモア所有だった同馬をJRA馬主のキーファーズが購入したことがある。次走の英G1セントレジャー(9月14日、ドンカスター)はR・ムーアが騎乗し、続く凱旋門賞に武豊が騎乗することが契約に盛り込まれた。凱旋門賞後はジャパンCを予定。キーファーズ代表の松島正昭氏は「私は馬主になってから終始一貫、“夢は武豊騎手で凱旋門賞を獲ること”と言い続けてきました。その第一歩です」とコメントした。

 今年の凱旋門賞は日本からキセキ、ブラストワンピース、フィエールマンが挑戦を明言しており、武豊は日本馬のライバルとなる。凱旋門賞制覇は「日本馬に外国人騎手が乗る(風潮の)逆バージョン。“日本馬を負かしてやる!”ですかね」と笑うレジェンドの悲願でもある。8度目の挑戦で成就なるか。競馬ファンの楽しみがまた一つ増えた。

 ≪仏G3Vジェニアルに続け≫「武豊騎手の“凱旋門賞を勝ちたい”という夢をかなえるのがキーファーズの夢」と語る代表の松島正昭氏。昨夏、所有するジェニアルが仏G3メシドール賞を勝利したのも武豊とのコンビだった。さらに仏国の名門A・ファーブル厩舎に預託する2歳牝馬の所有馬サヴァランが7月6日のデビュー戦でブドー騎手を背にV。同馬は父ディープインパクト、母は仏オークスなどG1・3勝のサラフィナという良血で凱旋門賞当日のG1マルセルブサック賞(芝1600メートル)に武豊騎乗で出走するプランがある。

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