【プリンスオブウェールズS】ディアドラ 発送時間繰り上げで雨に泣く…

[ 2019年6月21日 05:30 ]

土砂降りプリンスオブウェールズSを終えたディアドラと武豊(撮影・平松さとし)
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 【競馬人生劇場・平松さとし】19日にプリンスオブウェールズSが行われた。皇室主催で5日連続となるロイヤルアスコット開催のメインと言えるのがこのレース。期間中には8つのG1レースが行われるが、最も高額賞金のレースである。

 ここに挑戦した日本馬がディアドラだ。レース直前に降った雨が激しさを増す中でゲートが開くと、武豊騎手にいざなわれたディアドラは4番手を追走。序盤は流れに乗れているように見えた。しかし…。

 「流れが落ち着くかと思えたところでペースが落ちず、タフな競馬になりました」

 百戦錬磨の鞍上がそう語るように日本の牝馬には厳しい流れになった。さらにそこから先に長い直線が待っている。上り坂が待ち受けている。アスコット競馬場で行われるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)で2着に11馬身差をつけてレコード勝ちし「この地の申し子!?」と言われたハービンジャーの娘ではあったが、これではさすがに苦しくなった。先行したクリスタルオーシャンが抜け出すのとは対照的に伸びを欠き、最後は6着に沈んでしまった。

 先述したようにこのレースの時だけ豪雨になったため恨めしそうに空を見上げた武豊騎手だが、その後、キッパリと言った。

 「でもこういうこともあるのが競馬だし、海外遠征です。だからそれを敗因にはできません。相手が強かったです」

 ちなみに次のレースの時にはすっかり晴れ間がのぞいていた。5日間の開催中、その日のメインレースは現地午後4時20分に発走するのが習わしで、今年も同様だった。しかし、この日のプリンスオブウェールズSだけは同3時40分にスタートを切った。これが日本で馬券を売ることに合わせての処置だったのだから、何とも皮肉な結果である。(フリーライター)

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2019年6月21日のニュース