【宝塚記念】ステイ“3駒”輝く!エタリオウ 悲願タイトルへ期待

[ 2019年6月21日 05:30 ]

<宝塚記念>厩舎周りで運動するエタリオウ(撮影・平嶋 理子)
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 宝塚記念はステイゴールド産駒を買え!「第60回宝塚記念」(23日、阪神)は近年好結果を残す同産駒のエタリオウが怖い。父から受け継いだ豊富なスタミナが武器で、消耗戦もどんとこい。枠順も3番と好枠をゲットした“最強の1勝馬”が、名手・横山典弘(51)のリードで初タイトルを狙う。また、春競馬を席巻したダミアン・レーン(25)は今週がJRA最終騎乗。リスグラシューとのコンビで有終の美を飾るか。 宝塚記念

 軽い馬場よりタフな馬場。一瞬の切れより豊富なスタミナ。そんなステイゴールド産駒が、宝塚記念で活躍するイメージは間違っていない。同産駒は歴代トップの5勝。13、14年にはゴールドシップが連覇を飾っている。今年は同産駒3頭が出走するが、怖いのはエタリオウ。大江助手は「基本的に2000メートル以上の距離で上手に走ってくれる」と語り、父の特長をストレートに受け継いでいる。

 前走の天皇賞・春は2番人気に推されながら4着。序盤で後方に置かれたのが響いたが、同助手は一定の評価を与えている。「あの日の馬場であの位置からではさすがに厳しかったけど、凄いロングスパートは見せていますからね」。ステイゴールド産駒の代名詞とも言える“まくり”は得意技。未勝利戦Vは3角最後方から4角先頭、前々走の日経賞も早めスパートで2着に好走した。少頭数ながらキセキ、アルアインと精鋭先行勢がそろった今年は、武器のスタミナがものを言いそうだ。

 ステイゴールド、ゴールドシップともに気性の難しさは有名だったが、エタリオウは少し違う。「若い時は口向き、メンタルが安定しなかったけど、今は大丈夫です」と大江助手。ゴールドシップで14年の宝塚記念を制した横山典も「(1週前追いで)素直でいい馬だと思った。走るのは今までのレースを見ていても分かっている」と問題にしない。今回から舌を縛るのは体のバランスを取らせるため。同助手は「ハミへの向かい方が変われば上体が起きてくる。走りに弾みが出ているので、舌縛りは正解だったかな」と期待している。

 ステイゴールドがこの世を去った8日後、15年2月13日に生を受けたエタリオウ。この世代が牡馬の最終産駒だ。ここまで重賞2着が4回だが、大江助手は「何とかタイトルをつかんで、この先をタイトルホルダーとして突き進んでほしい」と祈るように話す。思えば、父もG12着4回で迎えたラストランの01年香港ヴァーズで悲願の初G1を手にした。善戦マンで終わる器ではない。

 <どの枠が有利か>阪神芝2200メートルはスタートしてからの直線が長く、基本的に内外の有利不利が出づらいコース。それでも13~17年は8枠が5連勝。通るコースのコンディションがいいこと、相手の出方を見ながら運べることが好成績の理由として考えられる。

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2019年6月21日のニュース