アーモンドアイ、凱旋門賞断念…国枝師リスク考慮し決断

[ 2019年4月18日 05:30 ]

ドバイターフを制したアーモンドアイ
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 昨年の年度代表馬で、3月30日のG1ドバイターフで海外初勝利を飾ったアーモンドアイ(牝4=国枝)が、今秋に遠征プランのあったフランスG1凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン)への登録を見送ることになった。17日、所属するシルクレーシングクラブが公式サイトで発表。管理する国枝栄師(64)は「体質や条件など総合的に考慮し決断した」と説明した。次走は安田記念(6月2日、東京)が有力視される。

 日本競馬の悲願、凱旋門賞制覇。牝馬3冠、ジャパンCレコードV、ドバイターフで海外初V。難ミッションを軽々とクリアし、その機運が一気に高まったアーモンドアイだったが、陣営は挑戦を見送る決断をした。17日午後、所属するシルクレーシングクラブの発表を受け、管理する国枝師が報道陣に対応。登録を見送った経緯を説明した。

 まず挙げたのが、レース後に見られる熱中症のような症状。国枝師は「レース後の状況が危うい。きっちりケアする必要がある」とした。レースで全力を出し切るアーモンド。引き揚げてきた際に脚元がふらつき、呼吸が乱れる。昨年のオークス以降、毎レース後に発症。ドバイでも同じ症状が見られた。幸い軽症で事なきを得たが、施設やシステムの違う海外で、日本と同じケアを施すのが難しいと判断された。

 国枝師はさらに「負担重量、欧州の特殊な馬場など総合的に考えての決断」と語った。凱旋門賞での古馬牝馬の負担重量は58キロ。国内では背負うことのない酷量だ。日本の高速馬場に適応したアーモンドにとって、欧州の時計を要す重い芝も難敵。国枝師はかつて「凱旋門賞に挑戦するなら、早い段階で現地に入り、欧州の芝を経験させる準備が必要」と話した。そのために必要となる長期滞在のリスクも回避した形だ。

 凱旋門賞を断念したことで、今後のプランも大きく変わる。国枝師は「秋まで休ませるのは長すぎるので、春に1戦は使いたい。ヴィクトリアマイル(5月12日、東京)は日程的に厳しい。宝塚記念(6月23日、阪神)は馬場が悪くなる傾向なので使いたくない」とした。レースこそ明言しなかったが、安田記念(6月2日、東京)が有力。同レースには重賞8連勝中、世界ランク1位の香港最強馬ビューティージェネレーションの参戦プランがある。実現すれば世界が注目のドリームマッチとなる。

 秋以降は白紙だが、国枝師は「自分としてはジャパンC連覇が一つのテーマ」と国内専念を示唆した。さらなる成長で弱点を克服し、国内で連勝街道を突き進めば、来年以降、再び海外挑戦の機運が再燃する可能性も残す。これで夢が終わったわけではない。今後も世界中が、その動向に熱視線を送る。

 ◆凱旋門賞 第1次世界大戦後、フランス競馬が復活。この機会にフランスを代表する競走を新設したいと考えた当時の統括機関が「若馬と古馬の2400メートル戦。10月第1日曜日開催」の大一番を構想。1920年、すでに1882年から使われていた「凱旋門賞」のレース名をこのビッグレースに移し、施行された。2016、17年はロンシャン競馬場(現パリロンシャン競馬場)の改修に伴い、シャンティイ競馬場に開催を移した。欧州競馬を締めくくる一戦であり、米ブリーダーズC、ドバイワールドCと並ぶ世界最高峰レースの1つ。賞金総額500万ユーロ(約6億5000万円)、1着賞金285万7000ユーロ(約3億7141万円)。 

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