【中山・3歳500万下】ヘイセイラスト駆け抜ける

[ 2019年4月12日 05:30 ]

ヘイセイラスト
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 馬名そのままの一戦に挑む。14日中山5R、3歳500万下(ダート1800メートル)でヘイセイラスト(牝=羽月、父アイルハヴアナザー)が2勝目を狙う。今月、出走を予定しているのはこの一戦のみで、次走は“令和時代”の見込み。馬名は時代を映す鏡でもあるがヘイセイラストが平成最終戦に快走を見せるか。

 「ヘイセイ~」の馬名でJRAに出走した馬は本紙の調べで66頭。ヘイセイシルバー(中央9勝)、ヘイセイピカイチ(同2勝)の名を聞いて、ああ~と思う人もいるだろう。現在、JRA所属で「ヘイセイ」から始まる馬名はヘイセイラストのみ。「(今回が)恐らく平成最後の出走」と羽月師が語ったのであれば、期待しないわけにいかない。

 所有、生産は浦河の超名門・谷川牧場。ハイセイコーを破って73年ダービーを制したタケホープを生産。種牡馬シンザンが過ごした牧場としても知られる。昭和の競馬をけん引し、近年もインカンテーション(11勝=引退)を出すなど平成競馬の最前線にいた。

 谷川貴英代表は「(馬名は)そのままの意味。平成の終わりの年(にクラシックを迎える世代)の馬だったから。深い意味はない。自家生産の馬は、いつも従業員から馬名を募集して決める。その中の1つがヘイセイラストだった。従業員がいい名前をと一生懸命考えてつけてくれた」と明かした。

 平成のクラシック出走こそ、かなわなかったが平成最後のクラシック(皐月賞)当日の中山に姿を見せるのも何かの縁か。「重賞に出られたら一番良かったんだけどね。名前の通り、平成のラストに頑張ってほしい」と同代表。羽月師も「馬は順調。未勝利を勝つまで楽な競馬しかしていなかったこともあって、500万に上がってからは厳しい競馬が続いているが、いろいろと勉強しながらタフになってくれれば…」と期待を寄せた。

 谷川代表は当日、中山競馬場でヘイセイラストに声援を送る。「(生産馬の)ニシノデイジーが皐月賞に出ますから。ヘイセイラストの同期だし、どちらも頑張ってほしい」。ヘイセイラストが勝ち、平成ラストクラシックをニシノデイジーが勝った時、同代表の平成最後の願いがかなうことになる。

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2019年4月12日のニュース