【函館2歳S】ホールド、2歳重賞一番星へ 馬なり1馬身先着

[ 2018年7月20日 05:30 ]

田中博師を引き揚げるホールドユアハンド  
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 福島のダート・1150メートルの新馬戦を勝ったホールドユアハンドが函館2歳Sでクローズアップされるのは唯一の木曜追いだからではない。注目を集める大きな理由は、今年3月に開業したばかりの田中博師と、リーディングを走るルメールとのコンビだ。

 追い切りに関しては実に入念だった。田中博師が角馬場で30分以上も騎乗してからスイッチ。次にまたがったのはトレーナーと競馬学校時代の同期・北村友だから“友情出演”の雰囲気。Wコースでフォーハンドレッド(古馬1000万)と併せ馬。4馬身後ろから追走したホールドユアハンドが馬なりの手応えで1馬身先着。5F69秒8〜1F13秒0の時計が示す通りスムーズな加速でフィニッシュ。北村友は「反応を確かめる感じ。(直線で)ステッキを持ち替えただけで反応したので感触は良かった。僕がレースで乗るわけではないけど、頑張ってほしい」とエールを送った。

 32歳の若きトレーナーは「今日の動きも変わらず良かった。そう、変わっていないのがいい。芝適性?強気なことは言えないが、軽い走りをするので、そこでカバーしてくれれば。どういうレースになるかイメージも浮かばない」と場を和ませたが、初の重賞チャレンジについては「ステップアップする段階の通過点」と、しっかり前を見据えた。

 前日にはルメールが田中博師と自らのコンビが話題になるのを知ってか、「タナカセンセイとは仲がいい」と強調。トレーナーは騎手時代の11年にフランスで修業した時期があり、「クリストフの自宅に遊びに行ったりしてましたよ。(開業年度の)このタイミングで組めるなんて」と最大級の援軍に感謝。エスポワールシチー産駒に芝勝利がなく常識的には伏兵だが、物事に風穴は必ずや開く。勝てばそれこそ痛快な出来事だ。

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2018年7月20日のニュース