【根岸S】クレッセントと悲願重賞初Vだ!荻野“極”上コンビ

[ 2018年1月26日 05:30 ]

信頼するパートナー、アキトクレッセントに頬を寄せる荻野極騎手
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 日曜東京メイン「第32回根岸S」で荻野極(20)がアキトクレッセントで重賞初Vを狙う。女性ジョッキー藤田菜七子の同期で3年目のホープは、これまでに13度重賞に挑戦も3着が最高。最高の相棒と悲願達成に挑む。

 千里の道も一歩から。根岸Sでアキトクレッセントとコンビを組む荻野極は「継続は力なりと言いますし、先生(清水久師)の教えに従って地道に努力をしたい。常に馬に乗っていたい。乗らないと吸収もないですから」。日々、馬乗りに励んでいる。先週は2勝。それでも、納得などしていなかった。

 「いい馬に乗せていただいているし5、6勝はしておかないと。たった2勝って感じ。現状には全く満足してません」

 さらなる上のステージに向かって突き進むのみ。アキトクレッセントには16年12月からずっと騎乗して【3・1・1・3】。前走は差し切りでオープン勝ちを飾った。JRA通算66勝目は、自身にとっても初のオープン勝ちだった。

 「ちょうどいい位置に付けられて、脚もたまっていた。楽にかわすことができました。差す競馬もできるし、逃げても2番手でもいい。自在なのであまり注文も付かない。気分良く走らせること。それが勝利につながると思います」

 馬も着実に力を付けている。角馬場でもいいフォームでゆったりキャンターができ、操縦性も上がってきたと語る。今回は“恩返し”の舞台でもある。

 「続けて乗せてくださる先生やオーナーには感謝しかない。僕もその分できるだけ、毎日でもアキトに乗れるようにしたい。準備は整っています」

 馬房で愛馬とじゃれ合いカメラのレンズを向けると底抜けの笑顔を見せた。それでも、勝負となれば顔つきは違う。春夏秋冬を一緒に駆け抜け、一緒に成長してきた。愛馬と丹念にコミュニケーションを取り「アキトのことは僕が一番よく分かっているつもり。その強みを生かせる騎乗ができたら」。強い思いと自信がにじんだ。勝てば人馬共に重賞初V。新成人が“継続は力なり”を体現してみせる。

 ◆荻野 極(おぎの・きわむ)1997年(平9)9月23日生まれ。東京都出身の20歳。栗東・清水久厩舎所属。16年3月5日に初騎乗。同4月10日にタガノインペーロで初勝利。単勝配当4万3390円はJRA新人騎手初勝利の単勝としては最高額の払い戻しだった。その年はJRA20勝。翌年は倍以上の47勝と一気に勝ち星を増やした。重賞は今回で14度目の挑戦。

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2018年1月26日のニュース