【マイルCS】“省エネ”ウインガニオン いざマイルの横綱へ

[ 2017年11月17日 05:30 ]

いちょう並木の下、乗り運動で調整されるウインガニオン
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 【G1ドキュメント=16日】マイルCS想定の印に目を向けた西園師が不満そうに口を開いた。「全く人気がないよね〜。いい状態できているし、他とそんなに能力差はないと思うんだけど…」。厩舎の期待馬ウインガニオンの“薄い印”に納得のいかない様子だった。

 それもそのはず、近走の走りを見れば狙いたくなる材料はいくつもある。今春の谷川岳Sでオープン初勝利を挙げると、その後のパラダイスSも実績馬グランシルクを退け2連勝。

 「以前はそこまで動かなかったが、馬が充実して軽く時計が出るようになった」。走りのバランスがかみ合って時計も出る、粘り強さも増す、最後のひと押しも利く…といった具合だ。

 重賞初Vを決めた2走前の中京記念では、逃げるトウショウピストを目標に離れた2番手を追走。開催が進んだ荒れ馬場をモノともせず、内ピッタリを力強い脚取りで駆け抜けた。指揮官は「他の馬は(内を)敬遠していたけど、この馬には問題ない。持ち味が一番生きたレースだった」と振り返る。今回も“省エネ競馬”が青写真だ。

 「行く馬(マルターズアポジー)は決まっているし、その後ろで流れに乗りたい。人気の差し馬は外を回してくるだろうから、その隙に内ラチ沿いで粘りを見せたいね」

 西園厩舎は10年エーシンフォワード(13番人気)、12年サダムパテック(4番人気)とマイルCS2勝。共にインを強襲しての戴冠だった。混戦の年にはロスのない立ち回りの有効性が増す。内枠なら印が必要、と細原は心に決めた。

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2017年11月17日のニュース