【函館2歳S】アレグロ芝でも速い!41年ぶり芝未経験馬Vへ

[ 2017年7月20日 05:30 ]

<函館2歳S>芝コースで併せ馬で追いきったモルトアレグロ(左)
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 夏の函館開催を締めくくるJRA2歳重賞第1弾「第49回函館2歳S」の最終追いが19日、函館競馬場で行われた。ダート1000メートルの新馬戦を快勝したモルトアレグロは先週に続き、実戦と同じ函館芝コースで上々の動き。同じ武井厩舎の“二刀流”の先輩リエノテソーロ(今春NHKマイルC2着)に負けじと、芝初挑戦で重賞初Vの快挙に挑む。

 ダート新馬Vのモルトアレグロは吉田隼を背に2週連続、本番と同じ芝コースに入った。ラズールリッキー(4歳1600万)を4馬身追走し、直線は内へ。楽に前に並び、突き抜けそうな手応えながら、最後は渋く首差先着した。5F67秒0〜1F12秒2(強め)。同じ芝に入った先週12日と同様、バネの利いた弾力に富んだフットワーク。決して砂専用とは思えない。

 吉田隼は「しまい重点で反応も良かった。1頭になるとフワフワする面はあるけど、2戦目としてはまずまず。(新馬を)使った上積みが、レースでも出てくれれば。芝は問題ない」と手応え。見守った武井師は「相手も動く馬。先週よりもさらに良かった。馬の後ろで我慢させる稽古を普段からさせ、教えたことを習得してくれている。学習能力が高い」と称賛した。

 同じスペイツタウン(04年BCスプリント優勝=ダート6F)を父に持つリエノテソーロと同じ武井師&吉田隼のコンビ。指揮官は「リエノは助手もジョッキーもみんなダート向きと言う」と分析しながら、ダート交流重賞2勝に加え、芝のNHKマイルCでも2着と“二刀流”で活躍中。対して、アレグロはダート1000メートルの初戦を好位で折り合い、最後は流す余裕で断然人気に応えた。指揮官は「オーナーの期待も高い馬。新馬は100%勝たなくちゃ、僕の立場もなかった」と確勝を期した砂起用を説明した上で「ジョッキーも芝でもやれると言ってくれている。折り合えるので1F延長も問題ない」と芝克服に自信を見せる。

 函館2歳Sがダートで施行された94年(優勝ダンツダンサー)を除けば、芝未経験馬の優勝は76年ソーウンムサシ以来、実に41年ぶりになる。週末の雨予報にも「凄いピッチ走法で走る馬。他馬が苦にするようなら道悪は歓迎」と武井師は前向きに結んだ。

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