まずはケガ治し…サミットストーン、来年以降の種牡馬入り目指す

[ 2017年2月3日 05:30 ]

サミットストーンと中野浩三厩務員
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 【地方競馬です!!】冷たい風が吹く大安の日の朝。愛馬を乗せた馬運車を見送る中野浩三厩務員の目に、涙が光っていた。それだけ大きな存在だった。

 報知オールスターCのレース中に右前けいじん帯を断裂し、引退したサミットストーン(牡9=船橋・矢野)が1月27日、矢野厩舎を退厩。北海道浦河町のNo・9ホーストレーニングメソドに向けて旅立った。来年以降の種牡馬入りを目指し、まずはケガを癒やす。

 14年の地方年度代表馬。同年のG2・浦和記念制覇や、15年G1・川崎記念3着など、地方の大将格として活躍した。中野厩務員にとっては、サミットで制した14年大井記念が初めて獲得した重賞タイトルだった。「重賞級の馬はこれだけ調教でバリバリ攻めてもいいのかと。矢野先生や(調教パートナーの)西村騎手と相談しながら馬をつくっていったことは勉強になった。盛岡、金沢、阪神といろんな競馬場に連れていってもらい、多くのことを学ばせてもらった」と共に過ごした3年間を振り返った。

 矢野師が「いい意味で変化した馬だった」と評したように、JRAで頭打ちとも言える成績だった5歳時から、“地方”という新天地でもうひと花、ふた花と花を咲かせた。携わった人々に経験という大きな財産を残した。それがサミットの最大の功績だ。(秋田 麻由子)

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2017年2月3日のニュース