【京都大賞典】ブラック貫録V!サブちゃん80歳祝う重賞5勝目

[ 2016年10月11日 05:30 ]

<京都大賞典>アドマイヤデウス(右)から逃げ切り、1着でゴールするキタサンブラック
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 まずは京都で凱歌!!「第51回京都大賞典」が10日京都競馬場で行われ、デビュー12戦目にして初めて1番人気に支持されたキタサンブラックが2番手から押し切り、貫禄のV。5度目の重賞制覇となった。宝塚記念以来となるレースをこの上ない形で制し、今後のジャパンC→有馬記念と続く“王道”G1・2戦に弾みをつけた。

 キタサンブラックを駆る名手の手綱さばきがさえた。最近は逃げて結果を出してきたが、今回はヤマカツライデンの存在もあり2番手からの競馬。絶妙のタイミングで追い出し、迫るアドマイヤデウスを首差封じた。パートナーの武豊が振り返る。

 「この馬らしい勝ち方。行きたそうな馬がいたので2番手から。道中はムキにならずいい感じでした。いつも追い出して切れるタイプではないけど、今回もそんな感じ。着差は着差だけど完勝だったと思います」

 勝った天皇賞・春と同様に、最後のひと踏ん張りで5度目の重賞タイトルをつかんだ。武豊自身、このレースは05年リンカーン以来のVで通算8勝目。同一JRA重賞レース8勝は史上最多タイで阪神大賞典、札幌記念に次ぐ3レース目となった。

 「結構G1ホースで勝っていますよね?この馬もそう。このレースは強い馬が勝つレースだと思う。(キタサンブラックが)初めての1番人気で、それで勝ててホッとしています」

 これだけの馬が12戦目にして初の1番人気に支持され、勝った。今後は予定通り、ジャパンC(11月27日、東京)から有馬記念(12月25日、中山)の“王道ローテ”を歩む。管理する清水久師も愛馬の頑張りに目を細めた。

 「2番手でどうかなと思ったけど、久々に前に馬を置いても折り合っていた。いくぶん余裕を持たせた感じで、しっかりと結果を出した。頭が下がる馬。次に向けて時間もあるので、きっちり仕上げていきたい」

 今回は宝塚記念から3カ月ぶりの実戦で、まだまだ上積みも見込める。オーナーの北島三郎氏は4日に80歳のバースデーを迎えており、武豊は「誕生日プレゼントを約束していたので、勝てて良かったです」と粋なセリフで締めた。秋のG1戦線を盛り上げるスターホースが絶好の滑り出しを見せた。

 ◆キタサンブラック 父ブラックタイド 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)牡4歳 栗東・清水久厩舎所属 馬主・大野商事 生産者・北海道日高町ヤナガワ牧場 戦績12戦7勝 総獲得賞金6億4279万3000円。

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