【エルムS】“ワン”モアオバー今度こそ!6年連続出走へ必勝態勢
今週の札幌メーンはダート重賞「第20回エルムS」。9歳馬エーシンモアオバーは6年連続の出走になる。交流重賞は4勝を誇るが、中央重賞タイトルはあと一歩のところで届いていない。直前輸送で馬体を減らした昨年の失敗を踏まえ、今年は早めに決戦の地へ移動。万全を期して中央初タイトル獲りへ挑む。
エーシンモアオバーが、コツコツ地道に積み重ねてきた交流重賞タイトルは4つ。そのうち2つ(白山大賞典、名古屋グランプリ)は、昨年8歳で獲得したものだ。岩佐助手は「9歳でも、まだまだ元気です」と話すと、いまだフックラと張りを失わない馬体に、頼もしげな視線を送った。
元気の秘けつは調教。ソフト仕上げが主流の沖厩舎だが、昨年の白山大賞典前にハード調教を課した。「引退という話もあったので、目いっぱいやってみようと。心肺機能が向上して結果が伴うようになりました」(同助手)。6月下旬から函館で乗り込み、しっかり負荷を掛けられ、1週前にはダートコースで6F80秒6~1F12秒2の好時計をマークした。
エルムSは今年で6年連続の参戦。初参戦の10年から4年連続で掲示板を確保。昨年は11着と大きく崩れたが、函館からの直前輸送で馬体をマイナス14キロと減らしたのが影響した。若い頃から輸送が苦手。全12勝中11勝を滞在か当日輸送で挙げており、「現地で1泊するパターンが駄目みたい」と同助手は分析。同じ失敗は繰り返すまいと、今年は6日に札幌へ移動して万全を期した。「(札幌に)来てすぐは物見をしていたが、今週に入ってから落ち着いてきました」。馬体重は9日時点で510キロと、馬体はキープできている。
同世代のナカヤマフェスタやアンライバルドは既に種牡馬入り。今年初年度産駒がデビューしている。同期たちが第2の馬生を送る中、今も“前線”で走り続けるモアオバー。頑張り続ける“おじさん”に、中央重賞初タイトルのご褒美が待っているかもしれない。
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