【ステイヤーズS】横典デスペラードが連覇!史上4頭目の快挙

[ 2014年12月7日 05:30 ]

<ステイヤーズS>ファタモルガーナ(奥)とのたたき合いを制したデスペラードが連覇を果たす

 冬の名物マラソン重賞「第48回スポニチ賞ステイヤーズS」が6日、新装オープンした中山競馬場で行われ、3番人気のデスペラードが直線抜け出して快勝。史上4頭目の同レース連覇を飾った。優勝馬の関係者にはスポーツニッポン新聞社・森戸幸生代表取締役社長から表彰状が授与された。

 主戦・横山典が弾むような足取りで検量室に引き揚げてくる。「乗り役(騎手)は4コーナーまで(馬を)よくなだめられたし、馬は4コーナーから頑張った。なかなか真面目に走らなかったけど、ブリンカーでやる気満々になっていた」と満面に笑みを浮かべた。

 大敗続きで株を下げたステイヤーの目元にはブリンカー。左右の視界を遮られて気持ちを高ぶらせるデスペラードを、4~5番手で巧みに折り合わせた。歴代2位タイとなる同レース5勝目を挙げた名手の至芸。直線で手綱を緩めるとはじかれたように四肢を伸ばし、粘るファタモルガーナを外から半馬身突き放した。「道中、リラックスして走れるかが全てだった。(勝因は)うまく乗ってもらったことに尽きる」と安達師も鞍上に最敬礼だ。

 ブリンカーを初着用した前走・アルゼンチン共和国杯(9着)では効き目が強過ぎた。前半から掛かり気味に逃げて失速。「それでも、ジョッキー(横山典)は手応えを感じたのだろう。ブリンカーをもう1度着けてほしいと言ってきた。今回は縁の部分を5ミリ削り、強度をやや抑えたブリンカーで臨んだ」と同師は明かす。次走は有馬記念(28日)が有力。5ミリの微調整と名人芸がもたらした連覇の先には、グランプリが待っている。

 ◇デスペラード 父ネオユニヴァース 母マイネノエル(母の父トニービン)牡6歳 栗東・安達厩舎所属 馬主・市川義美氏 生産者・北海道新ひだか町の田中裕之氏 戦績34戦9勝 総獲得賞金3億2397万6000円。

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