【クイーンS】スマートレイアー 代打池添で美酒!「さすがの走り」

[ 2014年7月30日 05:30 ]

万全の臨戦態勢を整えたスマートレイアー

 代打騎乗で重賞ゲットだ!今週の札幌メーン「第62回クイーンS」(8月3日)で最有力視されるスマートレイアーが万全の臨戦態勢を整えている。29日には初コンビの池添謙一騎手(35)が手綱を取って札幌ダートコースで軽快なキャンター。4月の阪神牝馬Sに続く2度目の重賞制覇へ視界良好だ。

【クイーンS】

 一流のソムリエはワインの値打ちを芳香と舌触りだけで見抜くという。一流のジョッキーもサラブレッドの背にまたがっただけでその価値を知るのだろう。スマートレイアーの調教に初めて騎乗した池添が納得顔で引き揚げてくる。「さすがオープン馬という走りです」と笑みを浮かべると、こう続けた。「柔らかさがあって、いい背中をしている。あす(30日)速いところ(追い切り)をやってみないと細かいことは言えないが、変な癖もないし乗りやすい」

 主戦・武豊の休養(20日の中京で落馬、右手親指付け根骨折)で急きょ受けた騎乗依頼。「あくまで代打だし、豊さんがデビューから競馬を教えている馬なので(末脚勝負のレースぶりを)変に変えるつもりもない」と語るが、芦毛のディープインパクト産駒の素質はキャンター騎乗だけで伝わってきた。

 昨年の秋華賞2着、今春の大阪城S、阪神牝馬S連勝で前走ヴィクトリアマイルでは堂々の1番人気。8着に敗れた直後、武豊は「直線で進路が狭くなったが、脚があれば抜けてこられたはず。いつもの感じではなかった」と首をひねった。

 その理由を加藤助手は「東京入りした後にカイバ食いが落ちて、体が減ってしまった」と説明する。レース当日の馬体重は前走から6キロ減の458キロ。デビュー9戦目で初めて460キロを切っていた。放牧を挟んで仕切り直しの一戦。「函館で調整して25日に札幌入りしたが、環境にも慣れてカイバを食べているし、体も戻っている。力を出し切れば勝ち負けになる」(同助手)という。

 代打Vを託された池添は訴えるような目つきでこう明かした。「競馬でどんな面を見せるのか、豊さんに聞いておきたいが、(携帯に)電話をかけても出てくれないんです。レースまでに出てください、豊さん」。背中だけで値打ちを知る競馬のソムリエにも情報は欠かせない。

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