池江師 オルフェは池添で有馬 トレヴの強さに「あり得ない」

[ 2013年10月8日 06:00 ]

池添とオルフェのコンビ再結成が決まった

 日本競馬の夢が、またも破れた凱旋門賞から一夜明けた7日(日本時間同日午後)、2着オルフェーヴル(牡5)を管理する池江泰寿師(44)はラストランの有馬記念(12月22日、中山)での鞍上が池添謙一(34)となることを明かした。勝ち馬トレヴ(牝3=フランス)の強さもあらためて強調した。

 激闘から一夜明け、池江師はシャンティイで報道陣に対応した。次走はラストラン、有馬記念。その手綱は、コンビを組んでクラシック3冠を含むG1・5勝を挙げた池添の手綱に戻る。鞍上は?との質問に「スミヨンは短期免許を申請していない。いったい他に誰を乗せるんですか?」。指揮官は独特の言い回しで池添との再コンビ結成を明かした。

 全力を振り絞ったオルフェーヴルだが、大きなダメージはない。7日は乗り運動を1時間こなした。予定通り、15日にフランスを離れ、オランダ・アムステルダム経由で帰国する。千葉県白井の競馬学校での輸入検疫(5日間)、滋賀県ノーザンファームしがらきでの着地検査(3週間)。そしてグランプリへと全力を注ぐこととなる。

 池江師は勝ったトレヴの強さにも言及した。「あれだけのロングスパートを打ち、オルフェーヴルを内に押し込みながら、最後は突き放した。あり得ない。あそこから動いたら、普通は止まる。それが上がり3Fで11秒台を3連発。僕が見てきた20年間で、こんなに衝撃を受けた勝ち馬はいない」

 オルフェは昨年のような悪癖も見せず、馬群でモマれても我慢した。今年は相手が悪かった、そうに違いない…。「いや、(なぐさめは)僕の胸に響かない。2着では駄目」。師は唇をかみ、あらためて無念さをにじませた。

 だが、前を向かなければならない。池江師はこう締めくくった。「有終の美を飾らせたい。オルフェーヴルが勝つ姿をお見せしたい」。2年連続で日本の競馬ファンに夢を見せ続けてくれたオルフェ。トップでゴールを駆け抜ける雄姿をいま一度、目に焼き付けたい。

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