【アイビスSD】黄金の短距離一族プリンセスメモリー 待望の参戦

[ 2013年7月24日 06:00 ]

4年ぶり直線競馬が楽しみなプリンセスメモリー

 今週の新潟メーンは直線1000メートルで争われる名物重賞、アイビスサマーダッシュ(28日)。4年ぶりの直線競馬参戦となるプリンセスメモリーが不気味な存在だ。前走・テレビユー福島賞を快勝して勢い十分。短距離G1・3勝のデュランダルを近親に持つ血統はスピードにあふれ、4年前の新馬Vも優秀。実は相当な直線巧者かもしれない。

【アイビスSD】

 思い出の場所に帰ってくる。6歳牝馬プリンセスメモリーが直線競馬を走るのは、快勝した2歳7月の新馬戦以来。実に4年ぶりの出走だ。3歳以降は夏場を休養に充てていたこともあって新潟での出走自体が少ないが、高橋博師は「もう一度、直線競馬を使いたかった」と話す。

 前走・テレビユー福島賞の前から、師の頭の中にはアイビスSDがあった。同レースを勝ち、除外の心配もなく重賞へ。結果、万々歳だ。「騎手(松岡)も続けて乗ってくれるからね。前走を勝てたことは大きい」。不安なく目標のレースに向かえることを喜んだ。

 今回は名うての直線巧者や実績馬がズラリ。「ウチの馬は前走まで条件馬」と師は謙遜するが、プリンセスもクイーンC2着など重賞で好走してきた実力馬。乗り難しい面がある上に脚質的に展開にも左右されるが、ハマった時の破壊力は抜群だ。師は「直線競馬なら折り合いに苦労することもないだろうし、乗りやすいと思う」と舞台を歓迎する。

 血統も魅力的だ。母リトルブレッシングは7日に14歳で急死したデュランダルの半妹で、母系はスピード十分。父スウェプトオーヴァーボードも連覇を狙うパドトロワをはじめ、直線3勝のコスモイライザ、同2勝のストロングポイントなど抜群の直線実績を誇る。加えてプリンセスの新馬戦・55秒4は2歳レコードと同タイム。秘めた直線適性は計り知れない。

 前走が初騎乗だった松岡も「ピッチ走法で集中力があるので直線競馬は合いそう。自分とも相性がいいと思う」とアイビスSD初制覇に意欲満々。師は「もう一度“松岡マジック”を見せてほしい」と鞍上の手綱さばきに期待を寄せた。前走は開幕週の福島で大外枠から常識破りの差し切りV。4年ぶりの直線競馬で再び剛脚がさく裂すれば、人馬にとって忘れられない、夏のメモリーとなる。

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2013年7月24日のニュース