【桜花賞】レッドオーヴァル首差2着 兄ミルコV確信も無念…

[ 2013年4月8日 06:00 ]

 直線、馬群の外に進路を取ってトップスピードに乗ったレッドオーヴァル。力強く坂を駆け上がり、残り100メートルで先頭。ミルコ・デムーロはVを確信した。しかし…。

 インのアユサンの抵抗に屈し、首差2着。歓喜の声を上げる弟を見ながら、ミルコは肩を落とした。手を差し伸べる弟に、すぐに反応できなかった。

 「調子は凄く良かったし、反応も抜群だったが…。勝負どころでトーセンソレイユの動きが良く、思わずついていった。ただ、想像以上に(トーセンの)脚色が早く鈍り、そこで外を回る形になってしまった。最後はその分」。マークすべき馬を間違えた。ミルコの声は消え入るようだった。

 前走・チューリップ賞は1番人気で7着。10キロ減で臨み、完敗を喫した。本番で結果を出すしかない。陣営はその一心で懸命に仕上げた。4キロ増という数字以上にふっくらと見えたボディー。馬体も滑らかな光沢を放っていた。馬は完璧だったが、あと一歩足りなかった。

 フェブラリーS(グレープブランデー)、高松宮記念(ロードカナロア)に続くG1・3連勝はならず。安田師はこう振り返った。「思った通りプラス体重で出せたし、前走と違って落ち着きもあった。直線を向いた時は、いけると思ったが…」

 ただ、世代トップクラスの力は示した。今後はNHKマイルC(5月5日、東京)やオークスが視野に入ってくる。差し返された無念を胸に刻み、G1奪取を目指す。

続きを表示

2013年4月8日のニュース