【立川ダービー】山崎 全冠制覇に王手、快挙へ北日本勢結束

[ 2013年3月24日 06:00 ]

決勝に向けて作戦を練る山崎(左)と成田

 立川競輪場で開催中のG1「第66回日本選手権競輪」は24日、最終日を迎え、第11Rで決勝戦が争われる。競輪ダービー王の栄誉と優勝賞金6000万円を懸けた大一番は史上4人目のグランドスラム(特別競輪全冠制覇)に王手をかけた山崎芳仁とダービー連覇に挑む成田和也を中心に5人で結束する北日本勢が優勢。しかし、ダービー初制覇を目指す快速・深谷知広、12年のMVP・武田豊樹、12年の賞金王・村上義弘ら実力者も虎視たんたん。激しい優勝争いが繰り広げられる。

 山崎が99年の神山雄一郎以来、4人目のグランドスラム(特別競輪全冠制覇)に王手をかけた。

 山崎が昨年9月の前橋オールスター優勝まで積み重ねたG1優勝は8回。その実績と共に「山ちゃん」は北日本の仲間に絶大な人気を誇る。山崎の飾らない素直な性格。そしてラインを大事に走ってきた今までの走りが支持されるのだ。

 兄弟子の佐藤慎が「山崎は格上だし、山崎を中心にラインを組むのが自然。僕は5番手」と結束を強調。また、同期で何度も山崎と連係している佐藤友も「僕が先頭でしっかり走る」と決勝戦の戦法に迷いがない。

 別線に深谷、武田、村上がいる大一番は激戦必至。細切れ戦なら今大会の動きから深谷リードは一目瞭然。しかし、佐藤友―菊地―山崎―成田―佐藤慎で結束する北日本の絆はあらゆる面で強力だ。直前の平記念でも5人の北日本勢が結束して深谷相手に山崎優勝、成田2着の結果を残した。

 「僕は北の3番手。(優勝の)チャンスがあるし頑張ります」。山崎は決勝戦を前にしても気負いはない。佐藤友が駆けて番手の菊地が踏み込み、そして山崎―成田の直線勝負となり山崎の偉業達成か、または成田のダービー連覇か。両者のゴール前勝負が大本線。

 この北日本勢を倒すのは4連勝でダービー初制覇に挑む深谷か。または弟子の牛山目標に4年ぶり2回目のダービー王を狙う武田か。そして、競輪道を貫き、2年ぶり2回目のダービー王を目指す村上か。記録と記憶に残る大一番になる。

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2013年3月24日のニュース