【菊花賞】ダノンジェラート 最少キャリアVへ甘さなし

[ 2012年10月18日 06:00 ]

CWコースを単走で追い切るダノンジェラート

 失うものはない。最大の挑戦者、ダノンジェラートと美浦の若武者が歴史的Vに挑む。栗東滞在で臨むジェラートの追い切りには三浦が駆けつけ、CWコース単走で6F83秒9~1F12秒6。三浦は「体の使い方が良かった。以前はウッドチップが上手ではなかったが、1戦ごとに感触が良くなってきた」と笑顔。動きを見届けた萩原師も「いい動きだったし、数字としても予定通り」とコメントした。

 これまで菊花賞を最も少ないキャリアで制したのは46年アヅマライ、87年サクラスターオーの5戦。キャリア4戦のダノンがVなら新記録となる。今年の3月31日にデビュー。初戦こそ2着に敗れたが未勝利、500万を連勝し、セントライト記念も3着。初戦からコンビを組んできた三浦は「デビュー前から相当期待していた馬」と話す一方で「こんなに早くG1に出られるとは思わなかった」と想像以上の成長力に舌を巻く。「前走の追い切り時は北海道帰りで力んでいるところがあったが、今回はそれが解消された」と上積みの大きさを強調した。

 デビュー年に数々の新人記録を塗り替えた三浦も既に5年目。JRA・G1には30回騎乗してきたが、菊花賞は初騎乗となる。それでも平地最長距離のスポニチ賞ステイヤーズS(芝3600メートル)は08年から4年連続で騎乗しており、昨年はマイネルキッツでV。「長丁場は乗っているし、好きな方。折り合いは付くと思うし、切れ味を生かす競馬で一発を狙いたい。そういう期待を持てる馬。あくまで挑戦者だからね」と、思い切った競馬でのG1初制覇に意欲的だ。4戦全て3着以内と底を見せていないのは大きな魅力。ジェラートだが甘さはない。ピリッとスパイスの利いた走りを見せるはずだ。

続きを表示

2012年10月18日のニュース