【菊花賞】コスモオオゾラ 柴田大に逆転1冠のシナリオ

[ 2012年10月18日 06:00 ]

柴田大とのコンビで上々の動きを見せたコスモオオゾラ

 【G1ドキュメント=17日】コスモオオゾラの記者会見終了後、寺下は調教スタンドを後にする柴田大に駆け寄った。どうしても聞きたいことがあった。ずばり、皐月賞馬ゴールドシップを逆転できるのか。

 春は3戦して全敗。だが、1戦ごとに着差を縮めた。共同通信杯(0秒6)→皐月賞(0秒5)→ダービー(0秒1)。鞍上は「同じ競馬をしても切れ味でかなわないのは分かっている。京都の下り坂をうまく利用して、早めに動いて押し切るしかない」。逆転へのシナリオは既に描いていた。

 柴田大はフリー転身後に騎乗数が激減。06、07年は年間0勝の苦い経験を味わった。「菊花賞?今までただ見るだけで無縁のレースだった。意識したことすらなかった」と振り返る。

 鍵は、淀の2度の下りをどう克服するかだ。「今春、コスモロビンで天皇賞(14着)に騎乗したし、コースのイメージは出来ている」と手応えはつかんでいるようだ。

 最終追い切りは坂路でラスト2Fから加速。12秒2、11秒8でまとめ、切れ味を披露した。鞍上は「自分の感覚より時計は出ていたし、先週より動きが軽くなった証拠。春より背が高くなり、ストライドが伸びた」と成長を感じ取っていた。

 春2冠は皐月賞4着、ダービー6着と、世代上位の能力を示した。だが、ダービー後に両第1指骨剥離(はくり)骨折が判明、前哨戦を使わず本番に直行することになった。鞍上は「ケガを克服してくれたし十分乗り込んできた。折り合い面に問題はないし距離は長ければ長い方がいいタイプ。馬を信じて乗りたい」と意気込んだ。

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2012年10月18日のニュース