兵庫の園田競馬場 関西の初ナイター開催へ試験点灯

[ 2012年9月3日 19:15 ]

ナイター競馬が始まるのを前に、試験点灯された園田競馬場

 平日の昼間に開催している兵庫県尼崎市の園田競馬場で7日から毎週金曜日に関西初のナイター競馬が始まるのを前に、照明設備が3日、試験点灯された。場内をイルミネーションで装飾しカフェなど若者向けの飲食店もオープンする予定で、新しい競馬ファン獲得を狙う。

 ナイターは11月9日までの金曜日に開催。水曜日と木曜日の日中開催は継続する。

 姫路競馬も運営する兵庫県競馬組合によると、来場者の9割は男性で50歳以上が7割を占める。若年層のファンを開拓するため老朽化した設備も一部改修。トイレを新しくし、専用の馬券発売窓口のある有料の特別観覧室を新設。喫煙ルームも設け、古くてタバコ臭い競馬場のイメージを脱却する。

 県競馬組合の収支は1991年度の約90億円の黒字をピークに悪化。いったん黒字化したものの2010年度は約5億5千万円の赤字に再び転落した。

 照明設置と改修費用は計約8億8千万円。ナイター営業で12年度は売り上げ5%増の328億円、入場者数は4割増しの1日5300人を見込む。

 09年からナイター競馬を始めた高知市の高知競馬場は、土日の開催全てを夜間に移行。09年度はインターネットや電話での馬券売り上げが約25億円と3・5倍に伸びた。

 兵庫県競馬組合の田中秀司課長は「仕事帰りの会社員やOLに競馬を楽しんでほしい」と期待する。

 地方競馬全国協会によると、ナイターは全国15ある地方競馬のうち、大井競馬(東京)や高知競馬に続き6例目。

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2012年9月3日のニュース