【CBC賞】マジンプロスパー レコードVで重賞2勝目

[ 2012年7月2日 06:00 ]

【CBC賞】ゴール前、後続馬を引きはなし快勝のマジンプロスパー

 中京で行われたサマースプリントシリーズ第2戦「第48回CBC賞」は2番人気のマジンプロスパーがレコードタイムで快勝、2つ目の重賞タイトルをもぎ取った。

 ハンデ57・5キロも重馬場も全く関係なかった。16番からポンとゲートを飛び出したマジンプロスパーはテンから抜群の行きっぷりでスッと好位へ。道中は絶好の手応え。逃げるエーシンダックマンを直線入り口で早くも射程圏に入れるとVロードがクッキリ開けていた。長い直線と最後の坂を難なくクリア。新コースのレコードとなる1分8秒7を刻み、2度目の重賞Vだ。作戦はシンプルに、そして強気に。浜中はパートナーを信じ切っていた。

 「先行力がある馬ですから。タフな馬場で阪急杯を勝っているし、馬場のことは考えず積極的にいきました。後続をひきつけて瞬発力勝負に持ち込むよりは早めに仕掛けて持久力を生かす形が合っている」

 デビュー前から期待されながらも体質の弱さがあって未勝利を勝ち上がれず。一時は名古屋に在籍した素質馬が5歳を迎え、完全に軌道に乗った。浜中はその手応えを感じ取っている。

 「体がしっかりしてきたし、G1で戦ったことでメンタルも強くなりました。先々が楽しみですね」

 厩舎サイドの絶妙な仕上げも見逃せない。過去の休み明けは結果を出せず、2走目でしか勝てていない。その点を踏まえて、十分すぎるほど稽古を消化した。中尾師が笑顔で振り返る。

 「今回は早めに帰厩。千二に使うから坂路も使いながら瞬発力を意識して、しっかり稽古をやってきた」

 この勝利でサマースプリントシリーズ優勝戦線の有力候補に浮上。ただし、ローテーションの選択が難しくなった。中尾師は「次は北九州記念(8月19日)と思っていたけどハンデを背負うだろうからね。セントウルS(9月9日)直行も考えないといけない」とプランを再検討。次は小倉か、阪神か。うれしい悩みができたのも地力強化の証に他ならない。

 ◆マジンプロスパー 父アドマイヤコジーン 母ハリウッドドリーム(母の父バブルガムフェロー)牡5歳 栗東・中尾厩舎所属 馬主・佐々木主浩氏 生産者・北海道新冠町ハシモトファーム 戦績18戦8勝(うち地方3戦2勝) 獲得賞金1億4413万7000円(うち地方46万9000円)。

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