【チャリロト杯】48年ぶり!ガールズケイリン 復活

[ 2012年7月1日 06:00 ]

【チャリロト杯】記念撮影におさまる7R出場の(右から)加瀬加奈子、戸田みよ子、高松美代子、増茂るるこ、大和久保美、森美紀、渡辺ゆかり

 女子競輪復活。1日から開催される平塚競輪「チャリロト杯(F1)」の6Rと7Rで48年ぶりに女子競輪(ガールズケイリン)が復活する。今シリーズは女子1期生14人が参戦。最年少19~最年長50歳の幅広い世代のガールズらが、初日予選で火花を散らす。V候補筆頭は7Rに登場する加瀬加奈子(32=新潟)。卒業記念レースで4連勝し初代女子チャンプに輝いたスピードで記録に残る白星を飾りそうだ。

 ≪加瀬「お金ほしい」≫今シリーズの不動の本命は加瀬。卒業記念レースは「男前のレース」で4連勝。また5月の全プロでは1キロタイムトライアルで1分10秒053の日本新記録を樹立。脚力は他を圧倒する。「世界で通用するには国内のレースは先行で勝たなければ、と思ってます」と勝負とともに内容にもこだわりをみせる。それでも「今は財布が寂しいし、お金が欲しい(笑い)。頑張ります」と加瀬らしい決意も付け加えた。

 ≪本命を「突っ張る」≫スピードスケートで2度五輪に出場した渡辺は「こうしてデビューを迎えるのが信じられません」と語る。在校8位、卒業記念レースでも決勝進出(3224)と、潜在能力の高さを見せつけているが「まだ自分の力を全て伝えることができていない。自転車が体の一部として感じられない」と理想を追い求めている。デビュー戦(7R)に向け渡辺は「前受けをして、レースの中心になる加瀬さんを突っ張りたい」と初代卒記チャンプ相手に真っ向勝負を挑む。

 ≪最年少19歳小林「完全Vを狙う」≫ガールズ1期生には上は50歳の高松から、平成生まれも10人いる。6Rに登場の小林は平成5年3月26日生まれの19歳。「練習中に落車もあったが痛みには強いし、体も頑丈なんです。どんな展開になるか分からないが、強気に攻めて力を出し切りたい。理想は先行押し切り、完全Vを狙います」と言い切った。最年少レーサーがどんな走りを披露するか注目だ。

 ▽ガールズケイリンのルール 女子は男子と異なりスポーツ性の高いシンプルなルールを採用。国際ルールに準拠したもので、基本的には真っすぐ“タテ”に踏み込み着順を競う。競りや押し上げなど“ヨコ”の動きは禁止、相手選手に接触してはいけない。また、直線で空いた中のコースを割ることも失格の対象となる。男子のライン戦ではなく“個人VS個人”の戦いになることが最大の特徴。そのため選手紹介は車番順に並び一列棒状で周回する。

 レースは7車立て、1600メートルが基本。先頭員(誘導)が半周前から助走を開始、スタートライン到達時に号砲が鳴り発走。選手は先頭員が規定の区間(400バンクは残り1周半のバック線)で退避するまで並ぶことや、追い抜いてはいけない。ベストポジションを確保するまでの駆け引きと7人でのスプリント勝負が最大の見どころになる。

 ▽ガールズケイリン勝ち上がり 初日、2日目は予選となり、合計獲得ポイント上位7人によって決勝戦が争われる。初日予選(第1走)は1着…8点、2着…7点、3着…6点、2日目予選(第2走)は1着…11点、2着…9点、3着…7点。4着以下は初日、2日目で点数差がなく、4着…5点、5着…4点、6着…3点、7着…2点、棄権…1点、失格(途中欠場)…0点となっている。初日、2日目の予選1着賞金は5万5000円で、優勝賞金は31万円。3連勝すると日当や出場手当などを含め計51万円を獲得できる。

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