【オークス】バウンシーチューン新軽量伝説の予感
フローラS優勝で出走権をつかんだバウンシーチューンは追加登録料を支払っての参戦。徐々に力を付けてきた小柄な牝馬が大仕事をやってのけそうなムードだ。
雨中のフローラSを鮮やかな直線一気で制し、夢のG1舞台に進出したバウンシーチューン。開業3年目の田島俊師は通算445戦目、重賞初挑戦&初制覇の快挙だった。オークスの特別登録を行っていなかったため、追加登録料200万円を払っての参戦。17日、調教を見届けた指揮官は穏やかな表情で切り出した。
「変わりなく順調に来ていますね。馬自身、特にどこが変わったという感じはないけど、レースに慣れてコンスタントに力を出してくれる。前走?勝つとは思ってなかったが、それなりにやれると思ってました」
今でも調教に欠かさずに乗る同師。乗るたびに「背中のいい馬だな」と素材の良さを悟っていた。1月中山の新馬戦3着後も掲示板を外さず、4戦目で未勝利戦V。そして初タイトル。「徐々にじんわりと力を付けている。この中間も中身の濃い調教をこなしているが、それに馬も応えてくれている」と目を細める。
3歳春は410キロ台で走っていた父ステイゴールドを思わせるコンパクトボディー。強じんな末脚は父譲りかもしれない。「体も戻って現時点で420キロ(前走412キロ)あるけど、細くて走れなかったわけではないので。カイバも食べているし数字はさほど気にしてない。前走ぐらいで出せればいいと思う」
かつて、オークスと言えば「小型馬が勝つ」と軽量伝説があった。71年カネヒムロの384キロを筆頭に、78年ファイブホープ(406キロ)や92年アドラーブル(410キロ)。「小さな馬が走る?そういう意味ではいいですよね。後ろから行くので展開に左右されるけど、2000メートルまで勝っていれば、2400メートルは大丈夫。母の父に東京で強いトニービンが入っているのも魅力」。勢いはメンバーNo・1。師は小さな体に大きな夢を託している。
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