【京都記念】トゥザグローリー完勝!腕利きも絶賛

[ 2011年2月14日 06:00 ]

<京都記念>ダイナミックなフォームで突き抜けたトゥザグローリー(左)

 京都で行われた「第104回京都記念」は2月末で引退する池江泰郎師(69)が管理するトゥザグローリーが1番人気に応えて快勝した。

【レース結果】

 完勝だ。トゥザグローリーが鮮やかに2度目の重賞Vを飾った。道中は好位のインで流れに乗り、直線入り口で一気に馬群の外へ。抜群の反応でギアチェンジ。食い下がるメイショウベルーガを振り切ってゴールへ。着差は3/4馬身でも、見た目のインパクトは明らかにそれ以上。検量室に引き揚げてきたリスポリは力強くガッツポーズ。「とても強い馬だね。3角を回ったあたりから勝てるんじゃないかと予想できた。自分は乗っているだけのような感じだった」と初コンビを組んだイタリアの腕利きがパートナーを絶賛した。

 昨年12月に中日新聞杯で重賞初制覇を飾り、中1週で挑んだ有馬記念でも3着と好走。明けて4歳で、さらなる成長を続ける愛馬に対し、調教役を務める池江助手も感無量の面持ちだ。「精神面もしっかりしてきたし、体も大人になってきた。返し馬では掛かり気味になるけど競馬では大丈夫だから。掛かる馬だというイメージを持ってほしくないので、そのことだけジョッキーには伝えた」

 陣営の見立て通り、レースでは折り合いピタリ。鞍上の意のままにコントロールできる自在性が出てきたのも成長の証だ。もともとデビューは3歳の3月と遅かった。それでも春のクラシックに間に合わせ、約2カ月半後のダービーで7着。「絶対にどこかでG1を獲る馬」と陣営が確信した素質馬がいよいよ充実期を迎えようとしている。今月いっぱいで池江郎師が定年を迎えるため厩舎は解散。来月からは愛馬を見守る立場となる池江助手は別れを惜しむようにエールを送った。「ようやく肩の荷が下りたというか…。これからが本当に楽しみな馬。次の厩舎(池江寿厩舎)に行っても応援し続けたい」。東京競馬場で見届けた池江郎師は「デビューから1年足らずでここまで来たんだからね。これからの馬だよ」と語った。完成途上でこの強さ。今年の古馬戦線を引っ張る存在となるのは間違いない。

 ◆トゥザグローリー 父キングカメハメハ 母トゥザヴィクトリー(母の父サンデーサイレンス)牡4歳 栗東・池江郎厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績11戦5勝 総獲得賞金2億2482万4000円。

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