【京都牝馬S】ショウリュウ“新兵器”で復活!

[ 2011年1月31日 06:00 ]

<京都牝馬S>強烈な末脚を見せつけたショウリュウムーンの上でガッツポーズをする浜中騎手

 「第46回京都牝馬S」はショウリュウムーンが鮮やかに差し切り、完全復活をアピールする重賞2勝目を挙げた。

 ショウリュウムーンが昨年のチューリップ賞でのちの3冠牝馬アパパネを撃破して以来、11カ月ぶりに勝利をものにした。結果が出ない間は、直線でもたれる癖をどう矯正するか、陣営は試行錯誤を重ねていた。

 「決して出来は悪くないのに結果が出ない。プロとしてこのまま手をこまねくわけにいかないからね」

 佐々木師はこの馬の特徴を見極め、ハミに一工夫を凝らした。「引っ掛かりはしないけど、ひどくもたれる。だからジェーンビットを使うことにしたんだ」。それは、ハミの棒状の部分を口の外側に延長することで、テコの力が大きく作用する特殊ハミ。実戦でこの馬にぴたりとハマった。好騎乗の浜中が振り返る。

 「外に持ち出す時に一瞬フワッとしたけど、もたれる面はありませんでしたね」

 直線は馬群の中から一気の伸び。「ここ2走、自分が乗って力を出し切れなかったけど、今回は存分に末脚を発揮してくれました」と会心の笑みを浮かべた。

 「あのハミはマイネルゴルト(10Rで騎乗し3着)も使ってますし効果があったと思いますよ」

 真っすぐ走れば末脚の威力はすさまじい。矯正馬具で長所を見事引き出した佐々木師はレース後「ハミを換えてそんな効果あったかな?ま、いろいろやるのが僕らの仕事だから」と苦笑するばかりだったが、プロの仕事で勝利をつかみ取った。

 「牝馬同士ならやっぱり負けてないね。ヴィクトリアマイルはぜひ使いたい」とG1獲りへ再び走り出したショウリュウ。ローテーションは「じっくり検討する」ことになったが、視界は一気に広がってきた。

 ◆ショウリュウムーン 父キングカメハメハ 母ムーンザドリーム(母の父ダンスインザダーク) 牝4歳 栗東・佐々木厩舎所属 馬主・上田亙氏 生産者・北海道浦河町高村牧場 戦績11戦3勝 獲得賞金1億0617万6000円。

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