【エリザベス女王杯】主役はブエナビスタ!女王になる

[ 2009年11月10日 06:00 ]

復権を期すブエナビスタ

 G1・エリザベス女王杯はブエナビスタが堂々の主役を務める。前走・秋華賞は2位入線も3着降着。牝馬3冠の偉業は果たせなかったとはいえ、負けて強しの豪脚を見せつけた。最強牝馬の称号へブエナビスタが突き進む。

 古馬相手のエリザベス女王杯でもブエナビスタが堂々の主役だ。月曜朝、松田博師の口調も全く変わらない。
 「何も不安はないよ。ツメは伸びるのが早くてもう問題ない。コースも広い方が競馬は楽になる。結果は分からんけど、納得できる競馬をしてくれたら」
 前走・秋華賞は中間にツメの不安を発症。影響が心配された。それでも勝ち馬レッドディザイアにわずか7センチ差まで迫る2位入線。直線の伸び脚はズバ抜けていた。4角で他馬を妨害したとして3着降着の裁定を受けたが、能力の高さを見せつけた格好だ。
 気になるのは敗戦の反動だけ。中3週で実戦に臨むのは今年初だ。担当・山口厩務員からは力強い答えが返ってきた。
 「前走の疲労はすぐにとれた。間隔が詰まった方がシャキッとして、カイ食いがいいから。何を思ったのか、ようカイバを食うんやわ。見た目にいい状態、というのがよく分かる」
 秋1走を経て、馬体の張りはさらに増してきた感がある。反動どころか明らかに上向きだ。そして肉体面だけではなく、精神面でも良化がうかがえると言う。
 「この馬としては気合乗りがいい。ほかと比べるとそれでもまだおとなしいんだけどね。ヤル気になっている」
 先週は4、7日ともにCWコースで長めから併せ馬で追い切った。いつものレース前と同じパターンだ。この攻め気配にも同厩務員は変化を感じ取っている。
 「前と違って先行馬を捕まえてからも並んで走っている。いい意味で力を抜くようになってきたかな。いい感じ。いたって順調です」
 スピードに任せて一瞬にして先行馬をかわし去るのではなく、他馬との駆け引きを覚えてきた。勝って歴史的な名牝の仲間入りへ。秋の京都でさらにステップアップした姿を見せる。

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2009年11月10日のニュース