しびれる末脚ライジ~ン!!/函館記念

[ 2008年7月25日 06:00 ]

軽快なフットワークを披露したマヤノライジン

 函館記念(27日)の木曜追いで出色の動きを見せたのが巴賞1着同着のマヤノライジン。軽快なフットワークを披露し、重賞初制覇へ前進した。

 馬場開門の午前5時半ジャスト。梅内助手を背にしたマヤノライジンは“一番乗り”で雨上がりのWコースに飛び出した。他馬がまだ走っていない整地されたコースを気持ち良さそうに踏みしめ、徐々にペースアップ。残り1F、鞍上のゲキに応えて12秒9としぶとく伸び切った。キリリと引き締まった体が好調の証だ。
 梅内助手は「角馬場にも行かず一番に入ったのは、ボコボコしたチップだと脚を取られやすい馬なので。走りやすい馬場だったし動きも軽快だった。追った後も息は全然乱れてないし、馬も競馬って分かっているみたい」と笑顔で切り出した。よりいいコースで走らせようと、開門前から厩舎周りで入念に準備運動を行った配慮が、この日の走りに結実した形だ。
 前走・巴賞は実に2年2カ月ぶりのV。フィールドベアーと同着だったとはいえ、1番人気マンハッタンスカイを競り落とし、最後まで抜かせない根性は光った。レース後、藤田も「悲願の白星。馬のためにも良かった」と手放しで喜んだほどだ。梅内助手は「巴賞は正攻法で自ら動いたし、周りの人たちも一番強いレースをしていた…と褒めてくれた。2000メートルは勝ってないけど、藤田騎手がズブくなっていると言ってくれたことが支えになっている」と距離克服にも期待を寄せる。
 前走がオープン初白星とはいえ、重賞でも3着3回の実力派。その中には06年函館記念の惜敗も含まれている。前走からの中1週は不安どころかプラス材料。同助手は「調教だと行きだすと止まらない馬。軽めの調教はしにくい分、むしろ間隔が詰まった方が仕上げやすい。あとは藤田騎手に任せます。メンバー的にもチャンスだと思うし、2年前に悔しい思いをしているので頑張ってほしい」と悲願の初タイトルを祈っていた。

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2008年7月25日のニュース