パテックきれいに回れ~右!!/函館記念

[ 2008年7月25日 06:00 ]

右回りを克服して函館記念Vを目指すピサノパテック

 「キーマンの懐へ」では巴賞3着のピサノパテックを送り出す藤沢和雄調教師(56)を直撃した。

 ――ピサノパテックの前走(巴賞3着)ですが、逃げそうな勢いで先行。向正面では掛かってしまいました。
 藤沢和師 そうでしたね。かなりきつい競馬になってしまったと思います。以前のパテックなら馬群に沈んでしまったでしょうね。
 ――3~4コーナーの勝負どころで他馬にかぶされたのも痛かった。
 それでもまた最後伸びてくるのだから大きな成長力を感じました。
 ――具体的にはどのあたりが成長してきたのでしょうか?
 やはりサンデーサイレンス産駒ということで年齢を重ねてから安定感が出てきたということだと思います。具体的には若い頃は右回りだとササる面があったけど、最近はそれがなくなってきたのが大きいですね。
 ――ササらないように調教でも何か教えたりしたのですか?
 もちろん常日頃から気にかけるようにはしていました。担当者には馬場に入れて追う時だけでなく、普段の引き運動や乗り運動の時からササるようなことのないように、手前(軸脚)に注意して扱わせました。
 ――ただし、前々走(福島テレビオープン2着)では外へ内へと少しフラつきました。
 あの時の福島は凄く暑く、それが影響したのだと思います。体重もガクッと減ってしまいました(20キロ減の496キロ)からね。
 ――前走は8キロプラスで504キロでした。
 ようやく戻してきたという感じでした。今回はおそらくもっと戻っていることでしょう。前走時よりさらにプラス体重で出られそうです。
 ――ハンデの55キロはどうでしょう?
 そりゃ軽いにこしたことはないけど、大きな馬なので気にする必要はないでしょう。
 ――1000万条件を勝った時は上がり3F32秒台の切れを見せました。そういう脚を使える流れになってほしい?
 東京競馬場であれだけの脚を使えるのは高い能力がないとできません。持ち味の切れ味を生かせる流れになれば重賞でもいい勝負になると思いますよ。
 ――2000メートルでは3勝を挙げていますが、1600メートルから2400メートルまでどれもいいパフォーマンスを見せています。ベスト距離は?
 どの距離でもいい競馬ができるのだから、ベストの距離を決めつける必要はないでしょう。実績を見ても2000メートルをこなせるのは間違いないし、充実した今なら力負けしないと思います。(ターフライター 平松さとし)

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2008年7月25日のニュース