「豊臣兄弟」援軍は出せぬ…足利義昭・尾上右近が語る“信長との距離感”仲野太賀の演技に刺激「自然と涙」

[ 2026年4月19日 20:45 ]

大河ドラマ「豊臣兄弟!」第13話。足利義昭(尾上右近・手前)は「藤戸石」を斬りつけ…(C)NHK
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 俳優の仲野太賀(33)が主演を務めるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日曜後8・00)は19日、第15回「姉川大合戦」が放送され、近江国の姉川河原を舞台に、織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍が激突した「姉川の戦い」(1570年・元亀元年)が描かれた。5年ぶり2回目の大河出演を果たし、室町幕府最後の将軍・足利義昭役を好演している歌舞伎俳優の尾上右近(33)からコメントが到着した。

 <※以下、ネタバレ有>

 NHK連続テレビ小説「おちょやん」などの八津弘幸氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ通算65作目。“天下一の補佐役”豊臣秀長を主人公に、豊臣兄弟の絆と奇跡の下克上を描く。兄・豊臣秀吉役は俳優の池松壮亮が演じる。

 この日、義昭は「(信長に援軍を)出さぬのではない。出せぬのじゃ。今は、我らの身を守ることを第一に考えねばならん。信長とて、我ら幕府の後ろ盾があればこそ、大義を掲げられるのじゃ。違うか」「案ずることはない。わしは信長の強さを信じておる」と語った。

 ――役柄について。

 「義昭は、人の心を読むことに長け、状況に応じて相手が求める姿を演じることができる人物です。政治的な頭脳だけでなく、人間の感情に対する理解も非常に深く、政治家としての才能もあると感じています。一方で、明智光秀(要潤)の前では素の部分を見せるところがあり、その人間味も魅力的ですね。本音と建前が交錯する世界で生きる人ほど、義昭に共感していただけるのではないかと思います。将軍という特殊な立場にある人物ではありますが、できるだけ身近に感じてもらえるよう意識しながら演じています」

 ――仲野太賀から刺激を受けたシーン。

 「第11回『本圀寺の変』(3月22日)は、三好三人衆が義昭の滞在する本圀寺を襲撃した回。絶体絶命の状況に追い込まれ、覚悟を固めた義昭に対して、小一郎(仲野太賀)から放たれた“無様でも生き延びてくだされ!”という台詞には、義昭と同じように僕自身も心を大きく揺さぶられました」

 「脚本を読んだ段階では想像もしていなかった芝居の展開でしたし、自分があそこまで感情を動かされるとは思いませんでした。太賀さんのお芝居に突き動かされるように、自然と涙があふれてきたので、その感情を思い切ってさらけ出しました。結果として、とても美しいシーンになったのではないかと感じています。豊臣兄弟は、意外なところで笑わせてくれたり、ふとした瞬間に励ましてくれたりと、人間の“隙”をくすぐるのが本当にうまい兄弟だと思います」

 ――織田信長との距離感について。

 「義昭と信長(小栗旬)は、お互いに探り合っている関係に見えるかもしれませんが、私としては第13回『疑惑の花嫁』(4月5日)で信長に伝えた“そなただけが頼りじゃ”という言葉に、嘘はなかったと思っています。ただその一方で、信長という人物の計り知れなさも、義昭はひしひしと感じています。その思いが最も象徴的に表れているのが、同じく第13回で信長から五箇条の条書を突きつけられた場面です」

 「臣下の前では“自分のことを思ってこその忠言だ”と受け止めますが、内心では相当悔しかったでしょうし、政治の世界における自分の未熟さも思い知らされた瞬間だったと思います。信長にはどうしても届かない部分があるのではないか、という恐怖や不安も感じていたはず。その思いが怒りへと転じ、藤戸石を斬りつけるという行動として爆発する。あのシーンは『豊臣兄弟!』における足利義昭を象徴する場面だと考えています」

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