海老名香葉子さん 戦災孤児となり極貧経験…平和の大切さ生涯訴え「小さな声でも上げ続ける」

[ 2025年12月30日 05:30 ]

海老名香葉子さん
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 落語家の初代林家三平さんの妻でエッセイストの海老名香葉子(えびな・かよこ、本名嘉代子=かよこ)さんが24日午後8時38分、老衰のため都内の病院で死去した。92歳。東京都出身。葬儀は29日に近親者で執り行った。喪主は長男で落語家の林家正蔵(はやしや・しょうぞう、63)。来年1月9日に東京都台東区の寛永寺輪王殿でお別れの式を行う。戦争で家族6人を亡くし、戦後は「おかみさん」として長く一門を支えた激動の人生に幕を下ろした。

 本紙は今年8月13日、「戦後80年連載」のため香葉子さんを取材した。体調不良の中、メールのやり取りでの取材だったが、生涯を通じて祈り続けた平和への思いを訴えた。

 香葉子さんは戦争で一家8人のうち三男の兄を除いて6人を失った。11歳で終戦を迎え、極貧生活が続いたが、最もショックだったのは引き取ってくれた叔母さんの「あんたが死ねば良かったのに」という言葉だった。ただ、「みんな食べること、今日を生きることに精いっぱいだった。だから人も変わってしまった」と、全てが戦争のせいだという思いに至ったことを明かした。

 世界各地で起こる紛争や戦争のニュースを見るたびに、自身の強烈な戦争体験を思い出して心を痛めた。「世界中の人たちが仲良く暮らせるよう小さな声でも上げ続けます。戦争の悲惨さ、愚かさ、平和の尊さを語り伝えましょう」。本紙に伝えた最後の言葉だった。

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