「不器用でも、歌で届けたい」――.BPM・高任芹奈、路上で見つけた確かな手応え 不安を勇気に変え聖地に挑む

[ 2025年12月30日 20:30 ]

【画像・写真3枚目】「もう一度あなたの隣に咲きたい」――.BPM高任芹奈が捧ぐ一途な誓い 憑依型パフォの裏にある「届かない苦しみ」と「魔法」 (撮影・日南 千穂)
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 1stアルバム『The .BPM WONDER』をリリースし、来年1月8日には、アイドル活動を志す者にとって一つの聖地であり、巨大な壁でもある「Zepp Shinjuku」のステージに立つ「.BPM」。結成5年の集大成へと突き進む中、リーダーの高任芹奈がスポニチ東京本社での単独インタビューに応じ、高揚感の裏にある本音を言葉を選びながら語り始めた。(「推し面」取材班)

 「まさかこのタイミングで、あのステージに立てるとは思っていませんでした。喜びはもちろんありますが、正直に言えば『大丈夫かな』という不安も同じくらい大きいんです」。

 そんな胸中を押し殺し、自らに課した修行がある。SNSでの発信が主流となった現代において、あえて選んだのは「週に1度の路上ライブ」という泥臭い戦場だった。「SNSはあまり得意ではないから、一番の自信である歌で勝負したかった」。

 自ら手を挙げてマイク一本で街頭に立つ。5年というキャリアを積み、相応の知名度を得た今、あえて原点ともいえる過酷な場所に身を置くのは、不器用な表現者なりの執念に他ならない。

 路上では、画面越しでは得られない「新しい光」に出合った。通りがかりの外国人が足を止め、スマートフォンのライトを振って歌声に応えてくれた夜。言葉も国境も超えて響いた確信は大舞台へ向かう勇気へと変わった。「少しでも何かのきっかけになれば」。一対一で心を震わせる地道な積み重ねこそが、Zeppという高い壁を越えるための唯一の道だと信じている。

 もちろん、一人で戦っているわけではない。現在の5人は「可愛い、カッコいい」に加え、ラジオ番組などで鍛えたバラエティー力という最強の武器を備えている。個性豊かな面々がそろえば自然と笑いが生まれ、絶妙なボケとツッコミが成立する。その抜群のチームバランスが、先頭を走る責任感から生じる孤独なプレッシャーを幾度となく救ってきた。

 「楽しいことだけではなかった5年間を続けられたのは、間違いなく応援してくれたみんなのおかげです。その感謝と共に、あるべき姿を届けたい」。

 苦境を共にした仲間、そして信じてついてきてくれたファンへの思いは、今や単なる感謝を超えた深い連帯感となっている。路上で磨き上げた歌声は、今や自身のアイデンティティーそのものだ。

 インタビューから2日後の12月19日、高任は新宿・歌舞伎町の路上でマイクを握った。師走の金曜日、ほろ酔いの通行人らがせわしなく行き交う中、グループの曲やこの季節に合う曲を体を震わせながら歌声をネオンライトに響かせた。その震えは寒さだけではない。この日の路上は、3週間後にワンマンを控えたZepp Shinjukuの目の前。武者震いが止まらなかった。

 「カウントダウンが始まったタイミングでこの場所での路上。歌っていて緊張していて、何を思っていいのか分からないぐらい。これを機に本番に来ていただく方が少しでも増えてほしいという気持ちを込めて歌いました」。

 2026年の幕開けとともに訪れる運命の日。不安を飲み込み、鍛えた歌声を響かせるその瞬間、新宿の夜は5人が描く新しい景色に塗り替えられるはずだ。

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