山田洋次監督 渥美清さんとの「忘れられない」思い出 「喜びを渥美さんからもらったんじゃ」

[ 2025年11月21日 21:53 ]

山田洋次監督
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 山田洋次監督(94)が、21日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋SP 木村拓哉と時代を彩る名優たち」(後8・00)にゲスト出演し、メガホンをとった「男はつらいよ」シリーズで長年、主演を務めた故・渥美清さんとの思い出を語った。

 山田監督にとって映画91作目の「TOKYOタクシー」がこの日、公開。司会の黒柳徹子からは「渥美清さんと忘れられないタクシーの話があると」と振られた。

 山田監督は「40年くらい前の話ですよ」と前置き。東京・赤坂の旅館で、次の「男はつらいよ」の脚本を書いていた時に、渥美さんが陣中見舞いに来てくれたことを明かした。

 「夜、よく渥美さんがふらっと陣中見舞いに、せんべいなんか買ってきてくれて、“どうですか?進んでますか?”なんて。“メシでも食いに行きませんか?”って。銀座に出て、銀座で渥美さんにごちそうになって」

 食事も終わり、渥美さんが旅館まで山田監督と助監督を送ってくれることに。ところが、乗り込んだタクシーの車内で、思わぬ急展開が待っていた。

 脚本が煮詰まっていた山田監督がポツリ。「“このまま熱海にでも行って、温泉につかったりしたらいいんだろうな”って言ったら、“そうですね。じゃあ、行きましょう。運転手さん、熱海!”」。渥美さんの豪快すぎる判断で、タクシーは高速道路に乗り、熱海へ向かったという。

 しかし、翌日にプロデューサーとの打ち合わせを予定していた山田監督。道すがら、気が重くなっていったという。「俺は昼に帰って来なきゃいけないなって。結果、朝早くに帰って来なきゃいけない。行ってもしょうがないなと思って、渥美さんに恐る恐る、“行くのはうれしいんだけど、ちょっと明日、お昼にこうこうこうこうで、やっぱり今日はやめるよ。またにして下さいよ”って言ったら、“そうですか”って」。結局、熱海へは行かず、引き返したという。

 そのことについて、同乗した助監督とも話したという。「熱海に行けなかったのは残念だけど、半分くらい行ったね。可能性をちゃんと与えてくれた。仮に行っても、後悔したりしたんじゃないか」。その上で、「(熱海に行けるかもしれないという)喜びを渥美さんからもらったんじゃないかなって、そんな話をしたことがあった。忘れられませんよ」と懐かしんだ。

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