舘ひろし 裕次郎さん、渡さんから継いだ“銀幕の夢” 14日公開「港のひかり」7年ぶり単独主演

[ 2025年11月10日 05:30 ]

能登の漁村を舞台に、愚直な男の生きざまを演じた舘ひろし(撮影・西川祐介)
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 俳優の舘ひろし(75)主演の映画「港のひかり」(監督藤井道人)が、14日に公開される。単独での映画主演は2018年公開「終わった人」以来7年ぶり。今回は企画、脚本の段階から携わり、舘プロとして初めて製作委員会にも参加。「映画作りをしている実感はありました」と、石原プロモーション時代からの悲願である映画製作への第一歩に充実感をにじませた。

 21年、藤井監督の「ヤクザと家族 The Family」で初めてやくざを演じた舘。再タッグで当初は医師や教師役を提案されたが、「非日常を描きたい。そのためにはやくざがいい」と、元やくざの漁師・三浦諒一というキャラクターを構築していった。

 三浦は、事故で視力を失った少年・幸太と出会ったことで自ら捨てた過去と向き合うことになる。「誰かのために生きるという大きなテーマはありますけれど、僕は男というのは弱いものだと思っているんです。ただ、そこには強くなろうとする男がいるだけ。そういう男がうまく描ければいいなと思いました」

 元やくざの設定のため、背中には入れ墨を施した。クライマックスでは、水をかけられたシャツの奥からその模様がにじむ印象的なシーンがある。12月の能登の漁港という過酷なロケだったが、「三浦の過去を見せるために、あそこではどうしても入れ墨を見せたかった。僕が監督に提案したので、それはしようがないですね」と苦笑交じりに振り返る。

 さまざまなキャラで“警察側”が定着していた舘が、そのイメージを覆す熱演。「今まで僕がやってきた役はどこかスタイリッシュで、形から入っていたところがある。でも今回は、最初から最後まで気持ちで撮り切った気がします」と手応えをつかんでいる。

 石原プロで石原裕次郎さん、渡哲也さんらが目標とし果たせなかった映画製作への夢を継承した自負がある。舘プロ設立時も「映画の灯(ともしび)は消さない」を理念に掲げた。今回、主演だけでなく出資という形でも映画を支えたことで、その道しるべを立てられたのかと問うと、「もちろんです。これからも映画に対していろいろなことをしていきたい」と意欲を見せた。小さな一歩ではあっても、舘の目には未来の“映画のひかり”を見据えている力強さがあった。(鈴木 元)

 ▽石原プロの映画製作 裕次郎さんが1963年に芸能事務所兼映画製作会社として石原プロを設立。映画会社の枠を超えた68年の「黒部の太陽」、長期のアフリカロケを敢行した69年「栄光への5000キロ」などが大ヒットしたが、その後はヒット作に恵まれず一時は経営危機に陥った。70年代からはテレビに進出し「大都会」「西部警察」などの人気シリーズを送り出した。

 〇…舘のデビュー50周年を記念したポップアップショップが、12~24日に東京ビームスカルチャート高輪で開催される。膨大なアーカイブの中から貴重な写真を厳選して展示。本人が選んだ5種類の写真(直筆サイン入り、各50枚限定)、NEIGHBORHOODなどのブランドとのコラボレーション商品も販売される。

 

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