粗品 ytv漫才新人賞で衝撃の審査員デビュー まれに見る説得力と揺るぎない目線 出演芸人「すごっ」

[ 2025年3月2日 19:16 ]

粗品
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 霜降り明星の粗品(32)が2日、読売テレビ「ytv漫才新人賞決定戦」でお笑い賞レース初の審査員を務めた。確固とした評価基準、破綻のない論理性で、かんばしくない評価だった出演芸人も思わず「すごっ」と漏らすほどの衝撃的な審査員デビューとなった。

 最近の賞レースの傾向で100点満点の場合90点前後が決勝ラウンドでの平均点となっているが、こんな風潮にも流されない。この日、粗品が採点した最高点は優勝したフースーヤの86点。空気に流されることなく自身の採点基準は揺らがない。また、必ずホメた。その上で思わず聞き入ってしまうほどの説得力で課題点を的確に指摘した。

 トップバッターは「ぐろう」。母親に誕生石を送るというネタに85点をつけた。粗品はツッコミの問題点を感じ取り、キモになるボケに「高松君が顔を動かすだけで突っ込んだんですよ。しゃべらずに。だから高松くんは上手やと思います」と、まずは高く評価した。そのうえで「ツッコミにセンスを感じるフレーズとか言い草、もしくはボケのエンジンをブーストさせるようなセンスを感じさせてくれたら、もっと点が伸びた」と課題も上げた。

 相方の独り言を拡大解釈するネタをした「タチマチ」には81点を献上。「羅列タイプのネタ。羅列をやるなら手数を増やすか、何かカブセを入れて作品感を出すか、フォーマット自体を見たことないのにするか。ただ、ラウンド3でやっていたネタだったのでお客さんが見たことあって若干割り引かれたのが惜しかった」と、しっかり予選ラウンドもチェックしていたことをうかがわせた。さらに具体的なネタの見せ方、技術論にも言及し、ボケ担当の安達修平(32)が「スゴッ!思ってたことから1文字もずれてない」と舌を巻くほどだった。

 最終決戦に残った2組は、明らかに粗品の言葉を肝に銘じた。準優勝だった男女コンビ「翠星チークダンス」は1本目が85点。「男女コンビが男女の関係っぽく落とし込むというのは珍しいと思うが、正直、漫才史全体ではかなり見たことあるネタ。男がメンヘラで女性の方を好きというのはギリ個性。でも、本音は木佐とチロルでしかない発明があってほしい」とコメント。それを踏まえて2本目は明らかにグレードアップし、粗品も「木佐(凌一朗)のサイコ感とかメンヘラ感も1本目より出てて、この方向性は大ありや」と絶賛した。

 優勝したフースーヤも1本目は86点だった。こちらもホメるだけではなく、容赦なく批判した。「ギャグに早くいきたいからか知らんけど、ウケをあきらめてるくらいのテンションで突っ込んでたりするのが気になった」と注文をつけ、さらに制限時間の4分をかなりオーバーして4分半近かったことにも苦言を呈した。田中ショータイム(31)は苦笑いをしながら「期待の表れすぎますわ」と精一杯の抵抗を示した。

 しかし、最終決戦でフースーヤは時間内の4分できっちり仕上げ、得意のギャグではなく漫才の本筋であるフレーズの部分でもしっかり笑いをとった。粗品はその姿勢を絶賛。フースーヤを王者と認め「一緒に仕事するのが楽しみや」と最大限の評価を口にした。

 M-1グランプリが先鞭(せんべん)をつけた芸人が芸人を審査するシステム。ダウンタウンの松本人志がその代表的な存在だったが、自分の感性に正直で時に言葉足らずな松本とは明らかに違う粗品の審査方法と言語力。新しいアイコンとして、今後の賞レースを引っ張る存在になる可能性が出てきた。

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